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2002年 12月 11日 [ トピックス ]

No.107-2:富山県版レッドデータブック発刊


●ライチョウやイタセンパラなど貴重な野生生物を紹介

 富山県版のレッドデータブック『富山県の絶滅のおそれのある野生生物』が、県自然保護課から初めて刊行された。
 この県版レッドデータブックでは、野生生物をほ乳類、鳥類、は虫類・両生類、淡水魚類、昆虫類、軟体動物、植物に分類し、絶滅危惧種、希少種、絶滅種など6つのカテゴリーで651種を掲載している。それぞれに選定理由、形態、国内・県内の分布状況、生息・生育環境、保全対策などのデータとカラー写真、分布図を紹介。絶滅危惧種に、鳥類ではライチョウやイヌワシ、淡水魚類ではイタセンパラ、ナマズ、植物では県固有種であるエッチュウミセバヤといった生物が選定されており、富山県らしさがうかがえる。
 環境省では、絶滅のおそれのある日本の野生生物をとりまとめたレッドデータブックを作成している。しかし、これは日本全国を対象としたものであるため、全国では希少だが、富山県では比較的多く生息・生育していたり、またその逆の場合もある。そこで富山県の実情に即した県版レッドデータブックが作成されたというわけだ。

→写真をダウンロード(350dpi)


●野生生物についての知識の普及と保全対策の推進に  

 富山県は、3,000メートル級の山岳地帯から水深1,000メートルを超える富山湾まで、ダイナミックで変化に富んだ地形をもつ。植生自然度は本州一を誇り、全国名水百選には全国で最も多い4カ所が選定されるなど、まさに「水と緑の王国」といえる。こうした豊かな自然環境のもとで、多様な野生生物が生の営みを繰り広げている。
 しかし、近年野生生物の生息・生育環境が地球規模で大きく変化し、県内でも絶滅の危機に瀕する種も出てくるようになった。県自然保護課では、県版レッドデ−タブックを、絶滅のおそれのある野生生物についての知識の普及と保全対策の推進に役立たせたいとしている。
 なお、本書はA4判352頁。富山県民会館内の富山県刊行物センター(TEL076-432-3111)で一冊3,040円で販売されている。

問い合わせ
●富山県自然保護課
TEL 076-444-3397

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