昨年2022年10月にオープンした、県の『創業支援センター』（SCOP TOYAMA）は、創業を希望する、もしくは創業したばかりの方への、コワーキングスペースやシェアオフィスの提供、創業相談、セミナーの開催などを通し、創業期の支援を行う施設である。その中には、厨房設備のそろった店舗を手ごろな価格で一定期間借りられる「チャレンジショップ」もあり、昨年末に第１号店がオープンしたということで、これらの取り組みについて担当者に聞く。

●12月12日、カフェ「朔（SAKU）」がオープン！

『SCOP TOYAMA』のチャレンジショップ第１号店が、昨年12月、シェアキッチン内でのオープンを果たしたのが、ブレンドハーブティーやオーガニックチョコ、良質なハーブやスパイスを利かせた焼き菓子を提供するカフェ『朔（SAKU）』だ。担当者によると、今回の出店については『SCOP TOYAMA』や隣接する『馬場記念公園』の立地が決め手となり、入所希望があったことがはじまりで、「今後も創業相談などでの利用の他、訪れる施設の利用者（起業家や近隣住民）らとの出会いや交流を通じ、地域全体が元気になっていけば」と期待する。また、2月11日には羊毛を使用したショップがオープンし、この後も飲食関係の店２店舗が新たにオープンを控えている（2023年２月現在）ことから、その充実感はより増していくことだろう。また、担当者個人の意見と添えた上で「県の施設であること、そして創業そのものが敷居の高いものと映らないよう、１階のチャレンジショップが地域にオープンな存在となって、事業を始める人々を応援するカルチャーが自然と溶け込んでいけば」との思いを寄せる。

●新しい働き方・生き方を応援する“職住一体”エリア！

そもそも『SCOP TOYAMA』とは、敷地中央の「創業支援センター」と両隣り（東西）の「創業・移住促進住宅」からなる “職住一体”の拠点。路面電車の駅や公園にも近く、閑静ながらも中心街へのアクセス良好な好立地（富山市蓮町）に存在している。あらゆる「やってみたい」を応援する仕組みを通じ、「富山での新しい生き方」を叶えるための「創造拠点」となっていて、「創業支援センター」にはシェアオフィスやコワーキングスペース、チャレンジショップを、「創業・移住促進住宅」にはアパート部分の他、住民の交流を前提としたシェアハウスとシェアスペースも整っている。現状としては、創業支援センター（オフィス）は9割方埋まってしまっているが、創業・移住促進住宅は、住居としての利用については余裕があるようで、担当者によると「住居とコワーキングスペースについてはこれから利用者・入居者が増え、コミュニティが発展していくところが醍醐味です」とのことだ。

●まずは利用・相談を！

そんな『SCOP TOYAMA』では創業相談を随時受け付けており、その“きっかけ”ともなるイベントを随時開催している。また、チャレンジショップの他にも、用途・目的に応じた貸しスペースや月額利用のシェアオフィス、コワーキングスペース（一時利用可）を用意しており、担当者は「何かやってみよう、何か始めてみようと思いついたら、とにかく施設に足を運んでほしい」と気軽な利用を呼び掛ける。問い合わせについては専用フォーム一覧から（https://scop-toyama.jp/how-to-use/）可能で、予約後は、オンライン・オフライン両方での相談もOKとのことだ。そして最後に「その気になれば創業”も”できる人を増やし、歩みを止めない人が増えていくことで、変化の激しい時代に “生きやすさ”を感じられる場所となることを目指しています。心のどこかでなにかしたいと思っている方、すでに取り組まれている方は、ぜひSCOP TOYAMAに触れてみてください！」とも呼びかけた。