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2012年 7月 25日 [ イベント ]

No.566-2:世界の演劇人が注目!「SCOTサマーシーズン2012」in利賀

8月24日(金)~9月2日(日)、南砺市利賀村の富山県利賀芸術公園で開催される「SCOTサマーシーズン2012」。利賀を本拠地に活動する劇団SCOT(主宰:鈴木忠志氏)が「リア王」、「世界の果てからこんにちは」、「シンデレラ」の3作品を上演する。世界的演出家の鈴木氏によるスズキ・トレーニング・メソッドを学んだ世界の若手俳優による実験的な舞台「トゥーランドット―資本主義の登場、常識の衰退」も楽しみだ。チケット好評発売中。夏の思い出づくりにスタンプラリー「今年のとやまは、文化の夏!」も紹介。

▲「世界の果てからこんにちは」

●野外劇場ならではの迫力ある花火劇

 幻想的な花火劇に、実験的な舞台―。8月24日(金)~9月2日(日)、南砺市利賀村の富山県利賀芸術公園で開催される「SCOTサマーシーズン2012」。利賀を本拠地に活動する劇団SCOT(SUZUKI COMPANY OF TOGA、主宰:鈴木忠志氏)が「リア王」、「世界の果てからこんにちは」、「シンデレラ」の3作品を上演する。世界的演出家の鈴木氏によるスズキ・トレーニング・メソッドを学んだ世界の若手俳優による実験的な舞台「トゥーランドット―資本主義の登場、常識の衰退」も楽しみだ。チケット好評発売中!

 上演作品を紹介しよう。シェイクスピアの作品を舞台化した「リア王」は、合掌造りの闇の中から造り出された鈴木氏の代表作。家族の絆が崩壊し、病院の中で孤独のうちに死を待つしかない老人を主人公に、老人の孤独感、平静さを失う人間の弱さ、惨めさに焦点が当てられている。いつの時代、どこの国でも老人がリア王と同じような孤独と狂気の人生を生きる可能性のあることを示唆する。

 1991年に初演された「世界の果てからこんにちは」は、利賀の大自然をバックに壮大な仕掛け花火が炸裂する名物劇。野外劇場の効果を最大限に生かした演出は圧巻で、3.11後を生きる日本人に鮮烈なメッセージを送る。

 童話を現代風にアレンジした「シンデレラ」は、鈴木氏が初めて手掛けた親子のための音楽劇。戯曲を書くのが好きな少女が、父親や異母姉妹に意地悪されながらも、心優しい女性に励まされてシンデレラを題材にした戯曲を書き上げる物語。夢や希望を胸に努力を重ねることの大切さを伝える。

 「トゥーランドット―資本主義の登場、常識の衰退」はプッチーニのオペラで知られる物語に、イタリアの伝統的な仮面劇を組み合せた作品。イタリアの演出家マティア・セバスティアン氏が演出し、中国、シンガポール、ブラジル、リトアニア、イタリアの俳優が演じる。謎解きに答えられない求婚者の首を次々とはねてしまう王女が愛に目覚めるまでを描く。

●「SCOT倶楽部」、会員募集中!

 1976年、東京から利賀へ拠点を移し、合掌造りの民家を改造した劇場「利賀山房」で活動を開始した「劇団SCOT」。1982年に日本で初めての世界演劇祭「利賀フェスティバル」を開催し、世界の演劇関係者の注目を集め、その舞台となった利賀は「世界演劇の聖地」と呼ばれるようになった。現在、県利賀芸術公園を本拠地に、利賀の優れた芸術空間の中で、新しい舞台芸術の創造に取り組んでおり、毎年夏の「SCOTサマーシーズン」や、国際的に活躍する演出家の登竜門として知られる「利賀演劇人コンクール」などを開催。国内外の演劇人から高い評価を得ている。7月24日(火)~8月3日(金)の「利賀演劇人コンクール2012」では、広田淳一氏(アマヤドリ)、原田武志氏(劇団ING進行形)ら8人の演出家が競い合う。今年、観客の投票による「観客賞」が新設されるので、観劇し投票してみよう。

 なお、劇団SCOTの活動を応援し、舞台に親しむ人々の輪を広げることを目的にした「SCOT倶楽部」では、今年度の会員を募集中! A(年会費20,000円)、B(年会費10,000円)、C(年会費5,000円)、ペア(年会費30,000円、A会員の特典をペアにて)のコースがある。C会員は夏・冬の公演に招待。B会員はC会員の特典に加え、サマーシーズン公演に招待、A会員及びペア会員は利賀の公演に加え、国内の公演に招待とそれぞれのコースに応じた特典が用意されている。申込み・問い合わせは、SCOT倶楽部事務局へ(県利賀芸術公園内:TEL0763-68-2028)

●ペア食事券や絵本のプレゼントもある

 今夏、富山では上記のSCOTサマーシーズン2012をはじめ、第10回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2012<9月3日(月)まで、富山県立近代美術館>、とやま世界こども舞台芸術祭2012<7月31日(火)~8月5日(日)>の開催、高志の国文学館の開館と、文化的取り組みが目白押し。県では、9月3日(月)まで、スタンプラリー「今年のとやまは、文化の夏!」を実施し、アートや演劇などを鑑賞する機会や親子のふれあいの機会を図っている。

 4つの会場のうち、3つのスタンプを集めて応募すると、高志の国文学館内にオープンした人気シェフ落合務氏のイタリアンレストラン「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ・トヤマ」の「ペア食事券」(1万円相当:5本)や「企画展招待券」(10本)、絵本「『春の苑 紅にほふ』はじめての越中万葉」(5本)、「とやま世界こども舞台芸術祭のバッグ」(5本)など豪華賞品が抽選でプレゼントされるので、ぜひ対象イベントを巡ってみよう。スタンプラリー台紙にスタンプを押し、郵便番号、住所、氏名、電話番号を記入してイベント会場に設置してある申込箱に投函を。台紙は、対象イベント実施施設、県立文化ホール(県民会館、高岡文化ホール、新川文化ホールなど)で配布。ホームページからも台紙をダウンロードできる。

 富山県生活環境文化部文化振興課では、「3年に1回の『世界ポスタートリエンナーレトヤマ』、国際色豊かな舞台芸術を発信する『とやま世界こども舞台芸術祭』、7月6日に開館したばかりの『高志の国文学館』など、文化面で今夏は特に話題が多い。夏の思い出づくりは富山から始めてみてはいかが」と話している。

▲富山県利賀芸術公園・野外劇場


問い合わせ
「SCOTサマーシーズン2012」について
●富山県利賀芸術公園
TEL.0763-68-2028
FAX.0763-68-2926
http://www.togapk.net

「スタンプラリー『今年のとやまは、文化の夏!』」について
●富山県生活環境文化部文化振興課
TEL.076-444-4574
FAX.076-444-4438
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1718/kj00011901.html

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