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2009年 7月 15日 [ イベント ]

No.412-2:7月18日開幕、第9回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2009


 世界屈指のポスター展「第9回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2009」が7月18日(土)~9月27日(日)、富山県立近代美術館(富山市)で開催される。世界49カ国・地域から過去最多の4,516点の応募があり、本展では入賞・入選作品、審査員作品を合わせた432点の力作が展示される。また、会期中、協賛イベントとして「ポスターの街・とやま」も開催!

▲IPT2009第一次審査の様子

●時代や文化を映す世界最先端のポスターを鑑賞

 「第9回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2009」(略称:IPT2009)が7月18日(土)~9月27日(日)、富山県立近代美術館(富山市)で開催される。IPTは、世界から最新のポスターデザインを公募し、審査・選抜展示する日本で唯一の国際公募のポスター展。1985年の創設以来、3年に1度のトリエンナーレ方式で同美術館で開催されており、世界屈指のポスター展として世界のグラフィックデザイナーらに広く知られている。
 
 今回は、世界49カ国・地域から過去最多の4,516点の応募があり、本展では、A部門(既に印刷・発表されたポスター)262点、B部門(未発表のオリジナル自制作ポスター)147点の入選作品(計409点)と、その中から選ばれた入賞作品(グランプリ1点、金賞2点、銀賞3点、銅賞10点、亀倉雄策国際賞1点)、審査員による招待作品の計432点が展示される。
 
 同美術館では、今回の特徴として、アジアと中東からの応募・入選数が増えたことや、作品のテーマに温暖化への警鐘、環境・資源の問題、反戦といった世界が抱える問題を扱ったものが目立ったことを挙げている。また、味わい深い手描きによるイラストレーションの作品が少なからずあったことも注目すべき点という。ちなみに国内からは1,692点の応募があり、175点が入選。そのうち富山から17点が入選を果たしている。

 入選作品を選考する第一次審査会を終え、永井一正審査委員長は「IPTは、アジアでのデザインへの意識や関心の高まりを喚起した。アジアのグラフィックデザインが育っていく素地がIPTで醸成されつつあると思う。ポスターには、各国の文化や社会、政治、経済状況が取り込まれ、映し出される。作家の意思に加えて、国の事情が透けて見えるところが面白い。IPT2009では、いろんな見方ができることに気を留めながら、1点1点のポスターを見てほしい」と感想を語っている。

●街ぐるみのデザイン・コミュニケーションを満喫

 IPT2009の会期中、協賛イベントとして開催される「ポスターの街・とやま」(「ポスターの街・とやま」実行委員会主催)にも注目したい。ポスターの価値を見直し、ポスターやデザインをもっと身近な存在にするために、富山市内各所で関連イベントがスタートしている。

 まず、IPT2009をPRするのが、7月1日から富山商工会議所ビルの西側壁面で掲示が始まった超特大ポスター。タテ15m、ヨコ10mもあり、街を行き交う人の目を奪っている。制作は、県立近代美術館のポスターデザインを手掛けてきた、日本を代表するグラフィックデザイナー・永井一正氏。羽根や尾びれを持つ神秘的な動物のイラストが街を彩っている。城址大通りと総曲輪通り・中央通りの中心商店街ではバナーフラッグで装飾。イーゼル(画架)を使ってPRポスターも飾り、IPT2009開催を盛り上げている。
 
 富山駅前・CiCビル前のポスター塔、城址公園東側ポスターギャラリーでは過去のIPT受賞ポスターなどを紹介。総曲輪通り、中央通り、CiCビル前のポスター塔などではTOYAMA ADC(アートディレクターズクラブ)の会員デザイナーらの手によるIPT応援ポスター「IPT2009を観に行こう!」などが掲示されている。

 夏といえば、ビールの美味しい季節。ビールとポスターを結びつけたユニークな企画が「ビアガーデンでポスター展」。今年のビールポスターや懐かしのビールポスターをテーマに、各ビールメーカーの制作したポスターがビアガーデン(ANAクラウンプラザホテル、名鉄トヤマホテル、電気ビルディング)で展示されているので鑑賞したい。

 このほか、県内各市町村制作の観光ポスターを展示する「富山県観光ポスター展」(CiCビル・1Fアトリウム)、「なつかしの昭和映画ポスター展」(CiCビル・5F多目的ホール)、「立山黒部アルペンルートのポスター展」(マリエとやま)、県立近代美術館所蔵のポスターをホテルやギャラリー、銀行のロビーなどで展示する「ポスターinギャラリー」、おわら風の盆の過去のポスターを一堂に展示する「おわら風の盆ポスター展」(富山市役所多目的ホール)、富山市以外の地域でIPT受賞作品の巡回展示を行う「IPT巡回展」<9月30日(水)~>など、見ごたえのある展示も企画されている。

 富山県立近代美術館では「IPT2009で時代や文化を映す世界最先端のポスターを鑑賞し、世界と出会ってほしい。会期中の常設Ⅴでは、第1回からIPTの実行委員・審査員を務めていただいた福田繁雄氏のポスターも特集する。ぜひご鑑賞ください。今夏、協賛イベント“ポスターの街・とやま”での関連展示、イベントも楽しみながら、ポスターの魅力に触れてみては」と話している。


▲IPT2009の超特大ポスター


問い合わせ
「第9回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2009」について
●富山県立近代美術館
TEL.076-421-7111
FAX.076-422-5996
http://www.pref.toyama.jp/branches/3042/3042.htm

「ポスターの街・とやま」について
●「ポスターの街・とやま」実行委員会事務局(富山商工会議所産業振興部内)
TEL.076-423-1111
FAX.076-423-1114
http://www.ccis-toyama.or.jp/toyama/

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