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2010年 9月 15日 [ イベント ]

No.472-1:富山・バーゼル医薬品研究開発シンポジウム、10月開催


 富山県とスイス・バーゼル地域との医薬品分野における学術交流の促進などを目的に、「第1回富山・バーゼル医薬品研究開発シンポジウム−製剤技術とバイオサイエンスの現在と未来−」が10月12日(火)〜14日(木)、富山国際会議場(富山市)で開催される。製剤技術やバイオサイエンスに関する日本及びスイスの研究者の講演などが予定されている。また、富山・バーゼル両州友好交流記念コンサートとして、バーゼル音楽院在学生によるショパン生誕200年記念公演が、9月25日(土)、富山県教育文化会館で開催される。


●“製剤技術とバイオサイエンスの現在と未来”をテーマに

 富山県とスイス・バーゼル地域との医薬品分野における学術交流の促進などを目的に、「第1回富山・バーゼル医薬品研究開発シンポジウム−製剤技術とバイオサイエンスの現在と未来−」が10月12日(火)〜14日(木)、富山国際会議場(富山市)で開催される。製剤技術やバイオサイエンスに関する日本及びスイスの研究者の講演、情報・意見交換などが予定されている。

 富山県、(社)富山県薬業連合会、富山県医薬品工業協会、富山大学、ほくりく健康創造クラスターで組織する実行委員会が主催し、スイス大使館、バーゼル・シュタット州、バーゼル・ラントシャフト州、(社)日本薬剤学会、製剤機械技術研究会、富山商工会議所が後援する。

 昨年10月、「富山県薬都バーゼル友好交流訪問団」(団長:石井県知事)が、スイス北西部のバーゼル・シュタット及びバーゼル・ラントシャフト両州を訪問し、医薬品分野などにおける交流を推進するため、両州政府と交流推進に関する宣言・協定書に調印した。宣言及び協定書には、「医薬品業界の交流の推進」、「学術及び芸術・文化分野の交流の推進」を掲げ、企業・民間による製剤技術交流及び経済交流に対する支援を行うことや、学術及び芸術・文化分野で交流を進めることが盛り込まれている。今回のシンポジウムは、この交流協力協定に基づくもので、スイス・バーゼル地域、国内・県内の大学・製薬企業の研究者など、約500人が参加する見通しだ。

 バーゼル地域は、医薬品や化学、バイオ関連企業、研究所が集積し、“世界の薬都”として知られている。バーゼル・シュタット州の州都バーゼル市はチューリヒ、ジュネーブに次ぐ、スイス第三の都市で、世界トップクラスの製薬メーカーが本社を置いている。
 
 一方、富山の医薬品産業は300年以上の歴史を誇る。市場のグローバル化が加速するなか、さらなる発展につなげるための第1歩として、シンポジウムの開催に期待が寄せられている。

●免疫学の世界的権威による講演

 10月12日(火)には、マックス・プランク感染症生物学研究所並びにバーゼル大学バイオセンターのフリッツ・メルヒャー教授の基調講演が行われる。教授は、スイス・バーゼル免疫学研究所長や国際免疫学会会長を歴任するなど免疫学の世界的権威。スイス・バーゼル免疫学研究所は、利根川進博士が在籍中の研究でノーベル医学・生理学賞を受賞したことでも知られている。

 13日(水)には、大阪大学の岸本忠三名誉教授、東京薬科大学薬学部の岡田弘晃教授による特別講演がある。岸本名誉教授は、IL-6(インターロイキン-6)の発見者で、免疫学の世界的権威。1990年に文化功労者、98年に文化勲章を受章している。岡田教授は、武田薬品工業在職中、前立腺がん治療薬のDDS製剤(現在世界で年間1,000億円以上の売上を誇る)を開発。また、前日本薬剤学会会長を務め、現在は、製剤機械技術研究会会長である。

 このほか、会期中に「製剤技術開発の最前線」、「先端的医薬品製造」、「医薬品・医療機器とバイオサイエンス」、「バイオサイエンス研究の医薬品開発への適用」、「医薬品の研究開発と産学官共同による実用化」をテーマに、5つのセッションが開かれる。バーゼル大学、ノバルティス社、アチノファーマ社などバーゼルの大学、製薬企業関係者のほか、神戸学院大学や富山大学、富山県立大学に加え、県内外企業10社による一般講演が行われる。

 第1回富山・バーゼル医薬品研究開発シンポジウム実行委員会事務局では「シンポジウムは入場無料・日英同時通訳で、どなたでも参加可能です。先端の製剤技術やバイオサイエンスに関する研究について聴講できます。参加希望の方は、10月8日(金)までにFAX(076-444-3498)、E-mail:toyamabasel@esp.pref.toyama.lg.jpにてお申し込みを」と話している。

●友好交流記念コンサート開催

 9月25日(土)には、富山県とバーゼル両州の友好交流を記念したコンサートが富山県教育文化会館で開催される。このコンサートは、富山・バーゼルの交流に大きく貢献された野川等氏(バーゼル在住)が理事長を務める若手音楽家育成アヤメ基金の主催で行われる。ショパン生誕200年記念公演として、バーゼル音楽院に在学する若手音楽家によるピアノとチェロの演奏が予定されている。コンサートのチケットは大人2,500円、学生・65歳以上1,500円で発売中。お問い合わせは、(社)富山県薬業連合会へ<TEL.076-432-2765 E-mail: info@toyama-kusuri.jp>。


▲バーゼル・シュタット州(左上)、
ラントシャフト州(左下)との友好協定の調印式
富山・バーゼル両州友好交流記念コンサート(右)


問い合わせ
●第1回富山・バーゼル医薬品研究開発シンポジウム実行委員会事務局(富山県厚生部くすり政策課内)
TEL.076-444-3236
FAX.076-444-3498
http://www.pref.toyama.jp/sections/1208/basel/

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