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2005年 3月 2日 [ イベント ]

No.185-2:富山ゆかりの作家が描く富山の自然や風土−富山県水墨美術館「漂泊する魂−富山ゆかりの文人画家 岩﨑巴人展」のチケットを3名様にプレゼント!


●昭和・平成の日本画・洋画界を代表する画家の秀作を一堂に

 3月12日(土)〜5月15日(日)、富山県立近代美術館で「ふるさとの美 富山を描く120景」が開催される。この展覧会は、富山県が置県120年を記念し、平成15年に県内外の画家20名に制作を依頼した「富山を描く 平成の20景」の完成記念展。置県100年記念事業で制作された「富山を描く  100人100景」の作品も併せて展示されることにより、昭和・平成を代表する121人の画家たちの目を通して描かれた富山の美しい自然や風土、祭りなどに思いを馳せることができる。
 「富山を描く 平成の20景」では、岩澤重夫、遠藤彰子、手塚雄二ら県外の画家と、齋藤清策 清河恵美、米田昌功ら県内の画家、それぞれ10名の作品が展示される(日本画10点、洋画10点)。県内の画家の作品からは、富山の美術の動向や、この地に住む画家からではの故郷への眼差しを知ることができる。
 一方の「富山を描く 100人100景」は、昭和53年から5か年をかけて完成し、昭和58年に記念の展覧会が開催された企画。画壇の重鎮から新進気鋭の作家まで101名による101点(日本画52点、洋画49点)のコレクションには県内各地が表情豊かに描かれており、作品はいまも多くの人に親しまれている。中には、剱岳の鋸状の峰が印象的な片岡球子の「立山」と、雲と山を神秘的にとられた中島千波(なかじまちなみ)の「立山」など、同じ対象を描いたものにも画家独自の眼差しがあって興味深い。
 近代美術館では「立山など誰でも知っている名所から、日常の何気ない光景、画家が想像した富山まで、作家の目を通した富山のいろいろな風景が鑑賞できます。富山にこんな風景があったのかと、新しい発見があるかもしれません。また、作品から刺激を受け、ご自身の心にたくさんの富山の風景を思い浮かべていただければ幸いです」と話している。
 なお、ギャラリートークとして、3月12日(水)10:00〜12:00には県外作家、3月19日(土)〜5月7日(土)に4回、県内作家が作品を概説するほか、4月9日(土)には横尾忠則氏の講演会が開かれる(いずれも予約不要、当日来場可)。作家たちの作品に対する真摯な思いに耳を傾けてみたい。


●異色の水墨画家、岩﨑巴人の世界に触れる

 また、富山県水墨美術館では、開館5周年を記念して「漂泊する魂−富山ゆかりの文人画家 岩﨑巴人展」が3月21日(月・祝)まで開催されている。
 水墨画家・岩﨑巴人(いわさきはじん)は、大正6年、東京都生まれ。昭和33年に富山県朝日町の谷口山郷(たにぐちさんごう)、長崎莫人(ながさきばくじん)らと日本表現派を結成し、同43年に脱退するまで、数々の秀作を発表した。その後、インド巡礼の旅を経て僧籍に入るなど、絵を描くことと求道の精神を一体化させた異色の活動を展開してきた。現在、87歳と高齢ながら、旺盛な制作意欲は衰えず、寺院などを中心に創作活動を展開している。幼少の頃に姉の嫁ぎ先である富山市を訪れて以来、富山との関わりが深いことでも知られる。
 本展では、終戦直後から昭和30年代のあまり知られていない作品を含む、初期から近作までの45点が展示されている。終戦直後の作品の多くは、戦争で死んでいった兵隊の姿を描いた「死者立像」、犬とともに一瞬のうちに原爆によって命を奪われた少女を描いた「犬と少女」など、戦争と直接結びつくモチーフが多い。富山県水墨美術館では「奥深く、重いテーマを表現しながら、どこかさらりと描かれ、ユーモラスな印象され漂わせているのが特徴でしょうか。昭和34 年制作の「母子像」は、戦争に父親をとられた親子の姿が描かれていますが、たくましく生きていこうとする生命感がモノクロの画面から溢れています。巴人さんには水墨美術館の子ども向けワークショップの講師をここ3年お願いしています。巴人さんのように、描く瞬間、瞬間を大切にする方が、子どもたちに話しかけ、手本を描いて見せる。そうすると、子どもたちは何の先入観もなく、描き始めます。巴人さんの飾らない率直な描き方が、子どもたちにそのまま伝わっているようです」と岩﨑巴人の人間的な魅力を伝えている。
 3月13日(日)には、岩﨑巴人氏を迎え、「漂泊の思い出」と題した講演会が開催される。作品鑑賞とともに、こちらも楽しみに聴講し、独特の世界を堪能したてみたい。
 なお、この「漂泊する魂−富山ゆかりの文人画家 岩﨑巴人展」のチケットを3名様にプレゼントします。電子メールに、郵便番号・住所・氏名・電話番号、記事を読んでのご感想をご記入のうえ、表題を「水墨美術館」と明記してkoho1@pref.toyama.lg.jpへお送りください。<締切りは2005年3月6日(日)>(発表は発送をもって代えさせていただきます。)




問い合わせ
●富山県立近代美術館
TEL.076-421-7111
FAX.076-422-5996
http://www.pref.toyama.jp/branches/3042/3042.htm

●富山県水墨美術館
TEL.076-431-3719
FAX.076-431-3720
http://www.pref.toyama.jp/branches/3044/3044.htm

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