県では、2015年春に迫った北陸新幹線開業に向け、「富山で休もう。」観光キャンペーンを展開中。その一環として、観光やビジネスなどで富山を訪れるお客さまを温かく迎えるための「休んでかれ。」宣言に取り組んでいる。県内の事業者に“おもてなし”の心を表現した一言を宣言してもらうもの。特設WEBサイトで登録事業者の各宣言や施設などの情報を紹介している。ぜひアクセスして富山へお越しを！

●熱いメッセージを受け取り、富山へ来てほしい

　「鉄瓶で入れたお茶を飲んでゆっくりして下さい」、「最高の笑顔でお待ちしています！」……。「休んでかれ。」宣言の登録事業者は、昨年12月に受付を開始して以来、現在900事業者(団体含む)を超えている。旅行業者や宿泊業者、土産店、飲食店など直接観光客やビジネス客と接する事業者はもちろん、病院や銀行など幅広い業種に拡大。まさに、富山県を訪れる人をオール富山で温かく迎える機運が高まっており、各事業者では、「何度でも富山県に来たい」と思ってもらえるよう、おもてなし力を磨いている。

　「休んでかれ。」は、「ゆっくり休んでいってください」という意味。親愛の情を込めるときに使う富山弁「れ」を効果的に用いた言葉で、愛らしい響きが耳に残る。各事業者の「休んでかれ。」宣言は、「一年中咲くチューリップに癒されにこられ」、「丹精込めて作る五箇山醤油をお土産にどうぞ」、「富山伝統の細工蒲鉾をご覧下さい」、「山田のどこでも案内してあげるちゃ！」など、熱い思いが込められたメッセージばかり。店自慢の品、特産が何かわかるものや、施設の特徴を言い表しているものが多い。「…ちゃ」、「…れ」など温かみのある富山弁を用いたものも印象的で、言葉の力を感じさせる。

　特設WEBサイト(http://www.yasundekare.jp/)では、各事業者の「休んでかれ。」宣言をずらりと紹介。顔写真も添えられており、親近感が持てる。その笑顔に会いたくなる。宣言登録事業者の施設や店舗の概要、住所や電話番号、営業時間、ホームページアドレスなどの基本情報も観光やビジネスなどで訪れる際に役立つだろう。県内エリアや、飲食店、お土産・名産、宿泊施設・温泉、交通・観光サービスなど、ジャンルで事業者を検索できるので、ぜひアクセスしてほしい。

●富山に来た人、全員に喜んでもらうおもてなしを

　県では、宣言登録事業者に、『富山おもてなしハンドブック』の進呈、上記の特設WEBサイトでの紹介、県内情報に関するパンフレット・「富山で休もう。」ポスター、「休んでかれ。」缶バッジやステッカー・シールといった各種PRツールの提供など、各事業者の活動をバックアップしている。

　『富山おもてなしハンドブック』では、観光客に接する際の心構えや注意点など、基本的なおもてなしを解説している。“やさしくて真面目”、“不器用で真っ直ぐすぎる県民性”などを解説した「損してない!?富山県民のその対応」、統計データから読み解いた「富山を訪れるお客さまのプロファイル」、“歓迎されたい”、“感謝されたい”など「お客さま心理6か条」、「おもてなしの6つの心構え」、「ケーススタディ別のおもてなし講座」、「今日から使える!? 富山トリビア」などで構成。富山県民は、謙遜して地元を「何もないとこやちゃ」と言いがちだが、ハンドブックでは「富山県民の当たり前に感じられる日常が、観光客の方が新鮮に感じられる“異日常”なのです。………観光客にとって、富山の第一印象となるみなさんは、一人ひとりが観光の窓口であり、富山の魅力を伝える伝道師なのです。」と意識改革を促している。ハンドブックがおもてなしの参考になったという事業者の声も多い。おもてなし力が県内各地でパワーアップしている感じだ。

　県では、各市町村観光協会、商工会議所、商工会とも連携し、今後、黒部宇奈月温泉駅、富山駅、新高岡駅の県内3つの新幹線駅周辺エリアの飲食、商店などを重点的に訪問し、登録・宣言、おもてなし意識の向上につなげる考えだ。どんな宣言、おもてなしが出てくるか、とても楽しみだ。

　富山県観光課では、「北陸新幹線開業が約1年1カ月後に迫るなか、県外からのお客さまをみんなで歓迎する「休んでかれ。」宣言を展開中です。ぜひ観光、ビジネスで富山にいらしてください。1,000事業者以上の登録・宣言を目標にしています。各事業者のみなさんのおもてなしにご期待ください」と話している。