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2004年 11月 10日 [ トピックス ]

No.169-1:NOWPAPの富山事務所が開所、日本海側で初めて国連旗が翻る


●海洋汚染防止に向けた国際連携活動に弾み

 日本海側初の国連機関となるNOWPAP(北西太平洋行動計画)の本部事務局・富山事務所が11月1日(月)、富山市に開所し、北西太平洋の環境保全の拠点として、日本海側で初めて国連旗が翻った。NOWPAPとは、「北西太平洋地域における海洋及び沿岸環境の保全・管理・開発のための行動計画」のこと。1994年9月、国連環境計画(UNEP)の地域海行動計画の1つとして策定され、日本、中国、韓国、ロシアが参加して、日本海や黄海などの海洋環境保全の活動などに取り組んできた。これまでに「地域活動センター(RAC)」が参加4カ国に設置されており、水質調査や重油流失といった緊急時の対応などの活動を行っている。日本では、富山市の環日本海環境協力センターがRACに指定されている。
 開所式には、UNEPを代表してシャフカート・カカケールUNEP事務局次長が来県。「北西太平洋地域は素晴らしい海洋生物が棲息し、また重要な漁業資源があります。しかし、世界でも有数の人口密集地で、環境への負荷が大きくなっています。富山事務所の先進的な取り組みに期待します」と話した。富山事務所では、2日に開設された韓国・釜山事務所と分担して環境保全に向けての計画立案や参加各国の調整などを行う。UNEPが暫定的に務めていた本部事務局 (ケニア・ナイロビ)の機能を引き継ぐもので、富山事務所の開設で海洋汚染防止に向けた国際連携活動に一層弾みがつきそうだ。


●“環日本海地域・持続可能社会への展望”をテーマに「日本海学シンポジウム」開催

 富山県では、「日本海学」を提唱している。これは、環日本海地域と日本海をひとつの循環・共生体系としてとらえ、過去、現在から未来にわたる環日本海地域の人間と自然の関わり、地域間の人間と人間との関わりを総合学として学際的に研究するもの。北と南を逆さにした「環日本海諸国図」(通称:逆さ地図)がこの考え方を象徴したものである。(写真下参照。)これまで専門書の発行やシンポジウムの開催などさまざまな取組みを行ってきた。
 そして、この11月20日(土)には“環日本海地域・持続可能社会への展望”をテーマにした「日本海学シンポジウム」が、サンシップとやま(富山県総合福祉会館)で午後1時30分〜4時30分に開催される。第1部では富山大学の丹羽昇副学長のスピーチ「日本海学の歩み」、東京大学大学院の松井孝典教授の基調講演「地球は、普遍か」、第2部では「環日本海地域の持続可能性」をテーマにパネルディスカッションが予定されている。環日本海地域の持続可能性を環境面や経済面などから探るもので、富山生まれの「日本海学」を学ぶ、絶好の機会ともなるだろう。(入場無料)申し込みは下記まで電話、はがき、ファックスで。入場整理券が発行されるので、当日受付に提示のこと。




問い合わせ
●NOWPAPについて/
富山県庁国際・日本海政策課国際交流係
TEL.076-444-3158
FAX.076-432-5648

●日本海学シンポジウムについて/
〒930-8501 富山市新総曲輪1-7
日本海学推進機構
TEL.076-444-8650
FAX.076-444-8694
http://www.nihonkaigaku.org/
E-mail:adm@nihonkaigaku.org

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