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2005年 9月 14日 [ トピックス ]

No.213-2:カンボジアの小学校に井戸と菜園を! 寄付金募る


 今年6月、カンボジアにある2つの小学校に新校舎を建設した国際ロータリー第2610地区富山第2分区(会員約500名)。会員の寄付によって新校舎は建ったが、今後、それぞれの学校に菜園と給水設備、自家発電装置を整備する予定で、一般からも協力金を募って支援の輪を広げたいとしている。

●食糧の確保と農業教育進展のために
 国際ロータリー創立100周年記念事業として、今年6月、カンボジア南部の港町シアヌークビルにあるサムロンとベト・トレインの2つの小学校に新校舎を建設した国際ロータリー第2610地区富山第2分区(富山・立山・上市の9つのクラブ:会員約500名)。会員の寄付によって新校舎は建ったが、今後、それぞれの学校に菜園と給水設備、自家発電装置を整備する予定で、一般からも協力金を募って支援の輪を広げたいとしている。

 支援計画を紹介しよう。まず、井戸を掘削し、汲み揚げポンプを設置。それから現地NGO「ジャパン・リリーフ・フォー・カンボジア」を通じて指導者を雇い、子どもたちに野菜栽培などの農業を教える。菜園と給水設備の整備により、食糧が確保でき、栽培を通じて農業教育に取り組めることに大きな意義があるという。それに加え、自家発電装置が整備されれば、夜間に授業ができるようになり、昼間に漁業など家の手伝いをしている子どもたちが夜に学校に通いやすくなる。

 カンボジアには国を豊かにする天然資源がほとんどなく、アンコールワットなどの観光資源と農産物が大きな収入を占めている。しかし、その農業は非近代的な技術に頼っており、今後の農業の担い手となる子どもたちの農業教育に期待が寄せられている。

 カンボジアは、1975年〜79年にポル・ポトとクメール・ルージュ政権によって、当時の知識層を中心に200万人以上が虐殺された歴史を持つ。その後も内戦が続き、1997年以降ようやく平和な時代が訪れた。虐殺では、30歳以上の多くの人が犠牲となり、その子どもたちは難民となった。当時の子どもたちはいま30代から40代となっているが、小学校教育を受けられなかったためにクメール語を読むことのできない人が多く、国の再建を担う層が極端に少ない。カンボジアの人口は現在約1,300万人で、その半数が15歳以下の子どもで占められていることからも、教育環境の復興が急務となっている。

●子どもたちが手を合わせて感謝の気持ちを
 現在、世界各国からカンボジアへ小学校が寄贈されており、日本からも約500校が贈られている。ただし、就学率はプノンペンなどの都市部では約80%だが、地方では約10%で、まだまだ就学率の低い状態が続いている。

 今年6月、「カンボジア小学校贈呈式及び施設充足度調査団」が富山から現地を訪問。小学校の開校式に出席し、子どもたちの歓迎を受けた。10名の団員から手渡される文具セットやハリーポッターの本に、子どもたちはキラキラと目を輝かせ、「or koon」(ありがとう)と手を合わせて、はにかんだ笑顔を見せてくれたという。また、パソコンやクメール語に訳したシールを貼った絵本もプレゼントした。

 団長として現地を訪れた高島敏夫富山第2分区ガバナー補佐は「新しい校舎は電気もなく、飲料水も乏しく、トイレの整備も充分ではありませんが、子どもたちは喜んで私たちに手を合わせ感謝の気持ちを表してくれました。じっと見つめる純粋な瞳にカンボジアの明るい将来を願いました」と話している。

 国際ロータリー第2610地区富山第2分区では、菜園や給水設備の整備に2校合わせて約300万円の費用を見積もっている。向こう2年間、100万円相当の文具を会費から贈ることにしているが、菜園と給水設備については、協力金の寄付を呼び掛けている。協力金の振込先は、
北陸銀行電気ビル支店、普通預金5025940、国際ロータリー創立100周年記念委員会
となっている。




問い合わせ
●富山西ロータリークラブ事務局
TEL.076-441-7066
FAX.076-441-2824
http://business2.plala.or.jp/t-westrc/

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