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2005年 3月 9日 [ トピックス ]

No.186-2:「大地」、「祈り」、「道」−『交響詩「立山」』が初CD化


●立山連峰の四季折々の情景などを音色で表現

 昭和46年の立山黒部アルペンルート全線開通を記念し、黛敏郎(まゆずみとしろう)により作曲、同年に富山市で初演された『交響詩「立山」』が、このたび初めてCD化された(タワーレコード RCAプレシャス・セレクション1000)。この曲は、富山県が広報映画として制作を委嘱した同名の映画(松山善三監督)のために書かれた管弦楽曲で、映画音楽ではあるが純音楽として演奏されても通用する曲に仕上がっている。CDに収められた音は、黛敏郎指揮、東京交響楽団演奏による昭和48年録音のもの。
 曲は3部構成で、第1部「大地」では大自然の素晴らしさと四季折々の美しさが表情豊かに描き出される。第2部「祈り」では、信仰の山・立山の荘厳さと祈る者の清らかな魂が神秘的な音色で綴られる。そして第3部「道」では、アルペンルートという新しい道と信仰の道から、古代から続く山と人との関わりなどが表現される。

●“力と、美と、神秘と、厳しさの、あらゆる多様性をそなえた”立山

 黛敏郎(1929〜1997)は「涅槃交響曲」やオペラ「金閣寺」をはじめ、ドキュメント「東京オリンピック」(市川崑監督)のほか「天地創造」(ジョン・ヒューストン監督)などの映画音楽も数多く手掛けた前衛的な作曲家として知られる。この『交響詩「立山」』には、常に新しいものに挑戦し続けた黛敏郎の心が存分に織り込まれている。
 CDのライナーノーツには、「私自身も、立山を上空から綿密に観察したり、新雪の室堂平から完成数日前に立山隧道を歩いたり心ゆくまで「立山」を体験した。初めて見た立山は、思った通りすばらしかった。それは、力と、美と、神秘と、厳しさの、あらゆる多様性をそなえた巨大なパノラマであった。」と本人による解説が原文のまま掲載されており、曲や立山に対する想いをうかがい知ることができる。
 そして、映画『交響詩「立山」』(中日映画社制作)では、この壮麗な音楽が、屋敷林に降る雪や新緑の立山、黒部川扇状地、紅葉と冠雪の山々、硫黄塔から噴煙を上げる地獄谷、能「善知鳥(うとう)」の立山地獄の死者の演技、立山黒部アルペンルートの立山ロープウェイ、頂上をめざす登山者など、数々の映像と相まって相乗効果を生み出し、迫力を増している。
 このCDは、タワーレコードで販売(税込み1,050円)され、インターネットでも下記のサイトから購入できる。また映画は、富山の自然や祭り、芸術、文化などの映像を多数所蔵する富山県民学習カレッジ・富山県映像センターの「ふるさとブース・映像で綴る思い出の富山」で鑑賞することができるので、ぜひご覧いただきたい。




問い合わせ

●タワーレコード 広報グループ
TEL.03-3496-5009
FAX.03-3496-5727
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=795574&GOODS_SORT_CD=102

●富山県民学習カレッジ・富山県映像センター
TEL.076-441-8455
FAX.076-441-5334
http://www.tkc.pref.toyama.jp/AVC/HITV/EI.HTM
E-mail:e-center@tkc.pref.toyama.jp

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