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2005年 7月 27日 [ トピックス ]

No.206-2:6年ぶりに復活!  夏の利賀フェスティバル


●世界の舞台芸術家の競演
 「利賀サマー・アーツ・プログラム2005」が、8月1日(月)〜9月16日(金)、南砺市利賀村を舞台に開催される。今年の話題は、6年ぶりに夏に開催される「利賀フェスティバル2005」<8月12日(金)〜20日(土)>。ギリシャ、イタリア、フランス、ロシア、ドイツ、日本の6カ国の舞台芸術家が、緑の山々に囲まれた合掌造りの劇場やギリシャ風の野外劇場を使って、熱い舞台を繰り広げる。

 利賀フェスティバルの上演作品は、気鋭のイタリア人演出家・M・S・ジョルジェッティが演出を手掛ける「11枚のシャツ」、鈴木忠志の代表作をロシア国立モスクワ芸術座の俳優陣で演じる「リア王」、ギリシャの演出家・テオドロス・テルゾプロスが演出を手掛ける「アイアス」、鈴木忠志の最新作「病院長屋の日本人たち」、鈴木版チェーホフの決定版「イワーノフ」の演劇5作品に、ライブ演奏として、作曲家・原田敬子指揮による「ストラクチャード・インプロヴィゼーションI-X」、ディディエ・テロンの振付によるダンス「旅の道連れ−サミュエル・ベケット<メルシエとカミエ>をめぐって」、参加者からの質問を受けて語る「鈴木忠志トーク」がラインナップされている。なかでも親と子の悲劇を緊張感あふれる様式美によって舞台化した「リア王」、花火の新演出とともにフェスティバルのフィナーレを飾る「イワーノフ」などが楽しみだ。

 その他のプログラムとして、8月21日(日)〜26日(金)には、14人の演出家が上演する「利賀演出家コンクール2005」、8月26日(金)〜9月 16日(金)には作品創りを通して舞台芸術の潜在的な力を探る日本演劇千年計画「鈴木演劇塾」などが催される。舞台芸術の未来を担う若手芸術家の育成に期待したい。

●宇宙とひとつになれる曼荼羅の幻想的な世界
 利賀サマー・アーツ・プログラム2005や利賀フェスティバル2005とともに堪能したいのが、五箇山地方の風景や特産品だ。緑の山々と切妻屋根の合掌造り家屋が美しい風景を見せてくれる「相倉(あいのくら)合掌造り集落」と「菅沼(すがぬま)合掌造り集落」は、世界遺産に指定されている集落。相倉には 20棟ほどの合掌造り家屋が建ち並び、水田や畑、石垣、雪持林とともに心の原風景を見る思いがする。菅沼は、庄川右岸の台地に9棟の合掌造り家屋がたたずむ集落。高台から眺めると、まるで時が止まったかのような静寂に包まれている。山里の民具や生活道具などを展示する合掌造りの資料館を見学するのも楽しみだ。

 山の清浄な大気のなか、荘厳で精緻な曼荼羅を鑑賞できるのが、「瞑想の郷」。「寂靜忿怒百尊曼荼羅」や「金剛界曼荼羅」、「胎蔵曼荼羅」など、ネパールの曼荼羅絵師の手による巨大な曼荼羅(タテ4m×ヨコ4m)が展示されており、エキゾチックで幻想的な世界が広がる。曼荼羅を眺めていると、心が遠く宇宙の彼方へと飛翔するかのような不思議な感覚にとらわれる。9月25日(日)まで、日本の仏教に大きな影響を与えた両界曼荼羅の源流を紹介する企画展が開催されているので鑑賞したい。

 五箇山の旅の思い出をより深めてくれるのが特産品だ。約1,000年の歴史をもつ五箇山和紙は高い品質を誇り、八尾和紙、蛭谷和紙とともに「越中和紙」と総称されて国の伝統的工芸品に指定されている。書道半紙や絵手紙箋、押葉入名刺、お便りセットなどの書画用品、手紙用品をはじめ、夏場には和紙を張った民芸うちわなどもおすすめ。

 食の土産品では、大豆の濃厚な味が楽しめる五箇山豆腐はいかがだろう。縄でしばっても崩れないほど堅く、水きりの必要がないのが特徴。下ごしらえせずに生で冷や奴や刺身などで味わえる。また、煮しめや田楽、ステーキ、揚げ出し豆腐にしてもおいしい。片栗粉をつけて揚げると、堅豆腐がなめらかで柔らかくなるのでお試しを。




問い合わせ
●(財)舞台芸術財団演劇人会議利賀事務所
TEL.0763-68-2356
FAX.0763-68-2912
http://www.jpaf.or.jp/

●南砺市産業経済部観光課
TEL.0763-23-2019
FAX.0763-62-2112
http://www.city.nanto.toyama.jp/

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