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2005年 10月 5日 [ トピックス ]

No.216-2:11月1日、新「高岡市」、「射水市」誕生−−日本で一番少ない市町村の県に


 11月1日(火)、現在の高岡市と福岡町が合併して新「高岡市」、現在の新湊市、小杉町、大門町、大島町、下村が合併して「射水市(いみずし)」が誕生する。今回の合併は、今年4月1日に誕生した新「富山市」(7市町村合併)に続くもので、富山県内の市町村数は21から16(10市5町1村)になり、富山県は全国で市町村の数が一番少ない県となる。

●銅器の街・高岡市と菅笠の里・福岡町が合併
 11月1日(火)、現在の高岡市と福岡町が合併して新「高岡市」、現在の新湊市、小杉町、大門町、大島町、下村が合併して「射水市(いみずし)」が誕生する。今回の合併は、今年4月1日に誕生した新「富山市」(7市町村合併)に続くもので、これにより富山県内の市町村数は21から16(10市5町1村) になり、平成の大合併が進むなか、富山県は全国で市町村の数が一番少ない県となる。

 “水・みどり・人 光り輝く躍動のまち 高岡”を将来像に掲げる新「高岡市」と、“きらめき・響きあい 夢を育む射水”を掲げる「射水市」の魅力を観光や特産品面などから紹介してみよう。

 新「高岡市」は県西部北地域に位置し、北東側に富山湾、西側に万葉ゆかりの地・二上山とこれに連なる西部丘陵、東側に庄川・小矢部川によって形成された平野部が広がる。富山湾に注ぐ小矢部川の河口付近に位置する伏木地区には、奈良時代に越中国府が置かれ、国守として赴任した大伴家持によって多くの歌が詠まれている。歌に登場する雨晴海岸は白砂青松の景勝地。富山湾越しに3,000m級の立山連峰を眺望することができる。二上山の麓に建つ高岡市万葉歴史館では、「ふるさとの万葉」を映像や音で立体的に表現した常設展や、万葉植物を配した庭園などが楽しめる。

 境内に越中国庁があったとされているのが、勝興寺(しょうこうじ)。戦国時代に越中一向一揆の拠点ともなり、中世城郭寺院の威勢を今に伝える。平成の大修理を終え、本堂の落慶記念展として11月6日(日)まで宝物展が開催されている。

 高岡中央地区にある高岡大仏は、奈良、鎌倉と並ぶ日本三大仏の1つで、銅器の街・高岡の象徴ともなっている。伝統ある鋳物技術の粋を集め、30年の歳月をかけて完成したもので、総高15.85m、重量65tのスケールを誇る。

 高岡の開祖前田利長の菩提寺として知られるのが曹洞宗の名刹瑞龍寺。壮大な伽藍配置様式で、山門、仏殿、法堂が県内初の国宝に指定されている。このほか、美しい水濠や土塁の残る高岡古城公園、高岡の鋳物発祥の地・金屋町、土蔵造りの町並・山町筋などが、高岡の歴史を今に伝えている。

 福岡地区は、古くから養鯉や菅笠づくりが盛んな地。豊富な湧き水を利用し、錦鯉や食用の鯉が生産されており、田園地帯に点在する養鯉池では悠然と泳ぐ錦鯉を観賞することができる。また鯉の新巻は脂気が多く、まろみのある味として好評だ。

 一方、江戸時代に加賀笠として全国に知られた福岡産の菅笠。現在も小矢部川流域の湿田地帯で栽培された菅を使って菅笠づくりが行われており、菅田と菅干しの風景は国の文化的景観にも選定されている。近年では飾り物・土産品として、豆笠やミニわらじ、菅俵などの民芸品も人気だ。

●環日本海交流のゲートウェイを目指して
 「射水市」は富山県のほぼ中央に位置し、県下二大都市圏である富山市と高岡市に隣接する。新市のまちづくりのポイントとして、富山湾に面する臨海部の都市ゾーンと産業ゾーン、中部・西部に広がる田園ゾーン、南部に広がる丘陵ゾーンなど、各ゾーンがバランスよく設定されている点が特徴だ。特に臨海部の都市ゾーンや産業ゾーンは環日本海交流の一大拠点として、発展が期待されている。万葉の歌枕に「奈呉の江(なくれのえ)」として詠まれた放生津潟を利用して建設された富山新港は国際港湾へと機能を高めているほか、新湊大橋建設などのビッグプロジェクトも進んでいる。

 観光面での大きな魅力が、富山新港の北側に位置する海王丸パーク。“海の貴婦人”と呼ばれる帆船海王丸が係留されており、訪れる者に海へのロマンをかきたてさせる。現在、船内公開や海洋教室開催のほか、4月から10月までの期間に定期的に総帆展帆が行われており、優美な姿を披露してくれるのも楽しみだ。一方、南部の丘陵ゾーンには県民公園太閤山ランドが広がる。県下最大の総合レクリエーション公園で、展望塔や芝生広場、空中自転車などの施設がある。

 このほか、傘松の生い茂る古刹専念寺、やんさんま(流鏑馬式、牛乗式など)や稚児舞などを伝える加茂神社、夫婦円満・家庭和合の神として崇められる櫛田神社、芭蕉の句碑や家持の歌碑の建つ放生津八幡宮など市内各地の寺院・神社めぐり、江戸時代の測量器具などを展示する新湊博物館、鏝絵を展示する竹内源造記念館、絵本文化を発信する大島絵本館などの文化施設めぐりなども観光コースとして魅力があるだろう。

 県内では市町村合併によって昨年11月から新「砺波市」、「南砺市」、新「富山市」が誕生。そして今年11月の新「高岡市」、「射水市」に続き、来年3 月には県東部で「黒部市」と「宇奈月町」が合併して新「黒部市」が誕生する予定だ。これにより県内の市町村数は16(11月)からさらに1つ減って15 (10市4町1村)となる。県内には多くの観光資源や文化資源があるが、市町村合併によってそれぞれがより密接に連携し、魅力アップにつながることを期待したい。




問い合わせ
●新「高岡市」について/
高岡市・福岡合併協議会事務局
TEL.0766-20-1685
FAX.0766-20-1689
http://www.gappei-takafuku-toyama.jp/

●「射水市」について/
射水地区広域圏合併協議会事務局
TEL.0766-82-1630
FAX.0766-82-1638
http://www.imizu-gappei.com/

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