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2019年 6月 5日 [ トピックス ]

No.910:国際的な舞台芸術の祭典「第9回シアター・オリンピックス」、利賀・黒部で63公演

2019年8月23日(金)~9月23日(月・祝)、世界各地で活躍する演出家や振付家、音楽家らが参加し、富山県南砺市利賀村と黒部市で開催される国際的な舞台芸術の祭典「第9回シアター・オリンピックス」<企画:シアター・オリンピックス国際委員会、主催:(公財)舞台芸術財団演劇人会議、シアター・オリンピックス2019実行委員会、文化庁、富山県、SCOT>。30作品・63公演のスケジュールが決定。6月30日(日)からチケットが販売される。

●日本で20年ぶりの開催


▲鈴木忠志演出
「世界の果てからこんにちは」

 「シアター・オリンピックス」は、鈴木忠志氏(日本)やテオドロス・テルゾプロス氏(ギリシア)など世界各国で活躍する演出家・劇作家により1993年ギリシアのデルフォイで創設された国際的な舞台芸術の祭典。1995年のギリシア(デルフォイ、アテネ、エピダウロス)を皮切りに、日本(静岡)、ロシア(モスクワ)、トルコ(イスタンブール)、韓国(ソウル)、中国(北京)、ポーランド(ヴロツワフ)、2018年のインド(ニューデリーなど)まで、世界8カ国で開催されてきた。舞台芸術作品の上演のほか、ワークショップなど、次世代への教育プログラムも実施される。グローバル化、均一化が進む世界の中で、舞台芸術を通して、民族や地域の共通性と違いを同時に知る機会となるだろう。

 今年の「第9回シアター・オリンピックス」は、日本とロシアとの共同開催。2つの国で共同開催されるのは祭典史上初となる。第9回のテーマは、「Creating Bridges」。サンクトペテルブルク市は人口500万人を超える大都市、利賀村の人口は約500人。舞台芸術の多様な可能性を示し、“自然と都市に橋を架け、つなぐ”という思いも込められている。ロシアでは、6月15日~12月15日、サンクトペテルブルク(国立アレクサンドリンスキー劇場ほか)で行われる。

●鈴木忠志氏ほか、世界の芸術家の30作品公演

 8月23日(金)~9月23日(月・祝)の1カ月間では、富山県南砺市利賀村の利賀芸術公園の6施設で54公演、黒部市の前沢ガーデン野外ステージと宇奈月国際会館「セレネ」の2施設で9公演が行われる。

 南砺市利賀村を拠点に活動する劇団SCOT(スコット)を主宰し、日本側の芸術監督も務める鈴木忠志氏は『リア王』、『世界の果てからこんにちは』、『サド侯爵夫人(第二幕)』『ディオニュソス』の4作品の演出を手掛ける。このほか、日本からは、高田みどり氏の『羯諦羯諦』、宮城聰氏の『天守物語』、平田オリザ氏の『東京ノート・インターナショナルバージョン』、中島諒人氏の『剣を鍛える話』、金森穣氏の『still/speed /silence』、志賀亮史氏の『授業』などの公演がある。

 ロシア側の芸術監督を務めるヴァレリー・フォーキン氏は『2016年、今日』、シアター・オリンピックス国際委員会実行委員長のテオドロス・テルゾプロス氏(ギリシア)は『トロイアの女』、ロバート・ウィルソン氏(アメリカ)は『“無”のレクチャー』、ラタン・ティヤム氏(インド)は『マクベス』の演出を手掛ける。このほか、多彩な公演がラインナップされている。


▲公演演目やスケジュールなどを
紹介するパンフレット

 詳細な公演スケジュールは公式サイトに掲載。チケットの予約販売は6月30日(日)から始まり、各公演2,000円。電話のみで予約を受け付ける。申込みは、シアター・オリンピックスチケットオフィス(TEL.0763-68-2216)へ。

●第9回シアター・オリンピックスに向けて

 「第9回シアター・オリンピックス」のプレ公演が6月22日(土)、前沢ガーデン野外ステージ(黒部市前沢)で開催される。同劇場はシアター・オリンピックスの会場の1つで、完成を記念して『ディオニュソス』(演出:鈴木忠志、原作:エウリピデス)の公演がある。鈴木氏の代表作で、宗教と政治の争いの犠牲になった人々を描く。なお、5月22日から発売された「観劇のみ」のチケットは既に完売しているが、「観劇とセレネ舞台裏見学ツアーセット」は、若干チケットがある。ご希望の方は、黒部市宇奈月国際会館「セレネ」(TEL.0765-62-2000)まで。また、セレネ会場では、シアター・オリンピックス写真展も開催される。このほか、トロッコ電車と関電竪坑エレベーターで行く「黒部峡谷パノラマ展望ツアー」、漁師町・生地を歩く「水の国黒部 名水めぐり」もあるので、黒部・宇奈月温泉観光局(TEL.0765-57-2850)へ、ぜひ申し込みを。


▲富山県美術館・TADギャラリーでの
「シアター・オリンピックス」写真展(第Ⅱ期)

 シアター・オリンピックス2019実行委員会(富山県文化振興課内)では、「富山県美術館・TADギャラリーで6月11日(火)まで『シアター・オリンピックス』写真展(第Ⅱ期)を開催しています。上演作品の写真やポスター、過去のパンフレットの展示などを行っています。また、第9回シアター・オリンピックストラベルガイド(パンフレット)を作成しました。観劇チケットの予約方法、宿泊施設や連絡バスの紹介、朝食の予約方法、観劇と温泉宿を楽しむセットプランなどを掲載しています。Webでも内容を確認できます」と話している。

「第9回シアター・オリンピックス」について

●シアター・オリンピックス2019実行委員会事務局(富山県生活環境文化部 文化振興課内)
TEL.076-444-8650
FAX.076-444-8900

「チケット・公演」について
●舞台芸術財団演劇人会議
TEL.0763-68-2356
https://www.theatre-oly.org

「シアター・オリンピックス写真展(第Ⅱ期)について
●富山県美術館
TEL.076-431-2711
FAX.076-431-2712
https://tad-toyama.jp/


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