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2018年 7月 25日 [ イベント ]

No.866:夏の富山―美術館、文学館で心の栄養を

夏休み、親子で富山の美術館や文学館めぐりはいかがだろう。富山県美術館の「第12回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2018(IPT2018)」<8月11日(土・祝)~10月8日(月・祝)、県水墨美術館の「生誕120年 児玉希望展」<~8月26日(日)>、高志の国文学館の企画展「里中満智子『愛』のテーゼ」<8月11日(土・祝)~10月8日(月・祝)>を鑑賞。気分をリフレッシュして猛暑を乗り切りたい。

●世界のポスターデザインの最先端に出会う夏!


▲「第12回世界ポスター
トリエンナーレトヤマ2018
(IPT2018)」開催ポスター
<デザイン:佐藤卓(株式会社TSDO)>

 「世界ポスタートリエンナーレトヤマ(IPT)」(主催:富山県美術館)は世界から最新のポスターを公募し、審査・選抜する、国内で唯一の国際公募展。ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ(ポーランド)、ラハティ国際ポスタートリエンナーレ(フィンランド)、ブルノ国際グラフィックデザインビエンナーレ(チェコ)、メキシコ国際ポスタービエンナーレ(メキシコ)と並ぶ世界5大ポスター展の1つと評されている。

 IPTは1985年の創設以来、3年に1度のトリエンナーレ方式で行われ、今年で12回目を迎える。富山県美術館に移転後、初めての開催となる今回は、世界47の国と地域より、総計3,239点のポスターが寄せられた。また、これまでのA/B部門に加え、今回はじめて30歳以下の応募者を対象としたU30部門を設け、募集テーマ「Beyond」に441点の応募があった。

 第一次審査会で総計376点が入選。富山県内からは41人による161点の応募があり、13人の23点が選ばれた。入選作品の中から第二次審査会(8月7日・8日)でグランプリ、金賞、銀賞、銅賞、U30金賞・銀賞・銅賞が決定する。8月11日(土・祝)からの本展では、実行委員・審査員作品を加えた約400点を展示する。


▲ユアン・ツーチュン(台湾)
「植物を守れ、人間を守れ」(2018年)(左)
▲エルモ(トマ・クーデール、
クレマン・ヴォシュ:フランス)
「ジャズドア ストラスブールー
ベルリン」(2016年)(右)

 ポスターの社会的テーマは、前回まで多かった震災や原発問題といったトピックスだけでなく、自然と人間を取り巻く環境全体への危惧、人権の問題や平和への祈りなど、普遍的なテーマへの取り組みが増えたようだ。日本国内を筆頭に、ポスターデザインへの関心が高いポーランドなどからの応募が多いが、中国・台湾からの応募・入選の全体に占める割合が伸びたことが注目される。

 IPT2018の会期に合わせ、富山市内各所でIPT協賛イベント「ポスターの街・とやま」(主催:「ポスターの街・とやま」実行委員会、事務局:富山商工会議所産業振興部 TEL.076-423-1170)が開催される。「IPT歴代受賞作品紹介モニター」「ガラス面ポスター掲出」(富山商工会議所)、「商店街をポスターで飾ろう」(中央通り・総曲輪通り)、「富山県観光ポスター展」(CiC1Fアトリウム)など、街なかにポスターがずらり。詳細は、ポスターの街・とやまホームページへアクセスを。

●近代日本画壇の巨匠・児玉希望をクローズアップ

 富山県水墨美術館で開催中の「生誕120年 児玉希望展」。近代日本画壇の巨匠・児玉希望(明治31~昭和46年)の代表作、約90点<前期:~8月5日(日)、後期:8月7日(火)~26日(火)>を展示する。

 広島県に生まれた児玉希望は上京後、尾竹竹坡に入門し、続いて川合玉堂に師事した日本画家。1921年の帝展に初入選以降、画壇での評価を確かなものにした。本展では、「第一章 画業のはじまり~風景の諸作」、「第二章 花鳥から人物へ」、「第三章 洋画的表現の模索」、「第四章 水墨への傾倒~滞欧を経て」、「第五章 抽象から仏画」に分けて、初期から晩年までの画業の全貌を紹介する。

 今回展示される作品を何点か紹介しよう。「花と銀鶏」(1950年・前期後期展示)は赤い冠羽と長い尾羽が特徴の銀鶏を中心に、芥子と薔薇の花が咲き誇る作品。日本画の伝統を重んじながらも、緻密に描かれた戦前の花鳥画とは一線を画している。


▲「花と銀鶏」(1950年) 
独立行政法人日本芸術文化振興会
(国立劇場)所蔵(左)
▲「室内」 (1952年) 
広島県立美術館所蔵(右)

 洋風のテーブルや椅子、ワイングラスなどが並ぶ情景を描いた「室内」(1952年・前期展示)。開け放たれた窓には穏やかな風景が広がっている。華やかな色彩が施され、日本画で重視される線描がほとんど見られないのも特徴。

 風景、花鳥、抽象表現、水墨画、油彩画など多彩な作品と、次々と変化していった作風に、児玉希望の才能の豊かさと努力を感じずにはいられない。

 前期・後期で展示替えが行われるので、富山県水墨美術館ホームページで展示作品の確認を。

●里中満智子記念講演&サイン会、参加者募集

 高志の国文学館では、企画展「里中満智子「愛」のテーゼ」が8月11日(土・祝)に開幕する。『ピアの肖像』でのデビュー以降、アリエスの乙女たち』、『あすなろ坂』、『天上の虹―持統天皇物語』など数々のヒット作を生みだし続ける里中氏。現代女性の恋愛物語から歴史ロマンまで幅広い題材をとりあげて描く里中氏の「愛」の物語を紹介する。里中氏の作品を集めた大規模な企画展は全国的にも数十年ぶりとなる。また、展示の全作品が撮影自由なのもファンにはうれしい。

 同日には“万葉集の愛の形”をテーマに「里中満智子記念講演&サイン会」を北日本新聞ホールで開く。定員250名(先着順)で、参加費無料。ただし、申込みが必要。電話(076-431-5492)もしくはFAX(076-431-5490)にて、イベント名・氏名・電話番号を。定員に達し次第募集を終了するので早めの申込みを。


▲企画展「里中満智子「愛」の
テーゼ」のポスター

 なお、7月30日(月)まで、企画展「没後20年 星野道夫の旅 Selection」を開催。アラスカの自然とそこに生きる人々、生きものたちをカメラに収めた写真家・星野道夫氏の膨大な作品の中から動物写真を含む約180点を展示している。高志の国文学館で“本物の感動”との出会いを。

 富山県美術館企画展「第12回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2018(IPT2018)」と富山県水墨美術館企画展「生誕120年 児玉希望展」のペアチケットセットを抽選で5組にプレゼントします。プレゼント応募フォームに、プレゼント内容「美術館ペアチケットセット」・氏名・郵便番号・住所・メールアドレス・電話番号・記事を読んでのご感想をご記入のうえ、お送りください。<7月29日(日)締切。発表は発送をもって代えさせていただきます。>

→プレゼント応募フォームはこちら

問合せ
「第12回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2018(IPT2018)」について
●富山県美術館
TEL.076-431-2711
FAX.076-431-2712
http://tad-toyama.jp/

「生誕120年 児玉希望展」について
●富山県水墨美術館
TEL.076-431-3719
FAX.076-431-3720
http://www.pref.toyama.jp/branches/3044/3044.htm

企画展「里中満智子「愛」のテーゼ」について
●高志の国文学館
TEL.076-431-5492
FAX.076-431-5490
http://www.koshibun.jp/

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