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2007年 8月 1日 [ 特産品 ]

No.311-2:ねぎたん♪「越中なつ小町」、「越中ふゆ小町」の2品種開発


 富山県の新たなブランド野菜として、昨年から本格的に生産・販売が始まった短葉性の白ネギ「ねぎたん」(商品名)に、「越中なつ小町」、「越中ふゆ小町」の2品種が誕生。国への品種登録と商標登録の申請がこのほど行われた。

●コンパクトサイズの県オリジナル品種

 富山県の新たなブランド野菜として、昨年から本格的に生産・販売が始まった短葉性の白ネギ「ねぎたん」(商品名)。これまでねぎたん用に使われてきた品種「ホワイトツリー」に比べて葉が短く、白い部分の軟白部の太りが早いなどの特徴を持つ全国初の品種「砺波NO.5」と「砺波NO.9」が育成された。それぞれ「越中なつ小町」、「越中ふゆ小町」と候補名称が付けられ、このほど国への品種登録と商標登録の申請が行われた。
 
 短葉性ネギとは、通常の白ネギに比べて太さは同じだが、葉が短い性質をもつネギ。白ネギが長さ60cm(軟白部30cm以上)に対し、「ねぎたん」は長さ40cm(軟白部20cm以上)のコンパクトサイズが特徴で、買い物袋や冷蔵庫にすっきりと収まる。「使い勝手がよく、一度に食べきれる短い白ネギがほしい」といった消費者の声を受け、県農業技術センター(野菜花き試験場)と、独立行政法人の農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所(旧農水省野菜・茶業試験場)が平成9年から共同で研究に取り組んできた。短くて太い下仁田ネギと、緑葉の部分が軟らかく、辛味の少ない葉ネギ(九条系)を白ネギに交配・選抜し、県農業技術センターが優良系統として2系統を選抜・育成した。
 
 「越中なつ小町」、「越中ふゆ小町」は、葉の部分に鼻にツーンとくるような辛味が少なく、軟らかな食感で食べやすいのが大きな魅力。葉も美味しく食べられることから、通常のネギより葉数を1~2枚多くしてボリューム感を持たせているという。

●「富山しろねぎ」としてのブランド力向上

 「越中なつ小町」、「越中ふゆ小町」の名称は、農業団体などの関係者から応募のあった350点の中から選ばれた。富山生まれであることから「越中」を冠に付け、葉の軟らかさや草丈の短さ、白さが、白くて愛らしい女性をイメージさせることから「小町」と表現されている。
 
 「越中なつ小町」は7~10月に収穫でき、薬味の需要に、「越中ふゆ小町」は10~12月の栽培に適し、鍋物にぴったり合う。白ネギが出荷される8月上旬より1カ月早い夏の季節から収穫されるものを「なつ」、鍋物の季節に収穫されるものを「ふゆ」として季節感を持たせ、品種を区別したことも特徴だ。

 県では、今年度2a、来年度30aの現地栽培実証を計画しており、県内外市場の評価を得て平成21年度以降に県の推奨品種に採用し、県内外に本格的に出荷する。既存白ネギ産地での作期拡大と複合化品目として導入を図り、「富山しろねぎ」としてのブランド力向上を目指す考えだ。ちなみに従来の白ネギは、県内で平成18年度に1,540t生産され、そのうちの990tが中京方面に出荷されており、富山ブランドの野菜として市場から高い評価を得ている。

 富山県農林水産部農産食品課では、「近年、ミニキュウリやミニカボチャなど、ミニ野菜がブームとなっており、富山ブランドの野菜として「越中なつ小町」、「越中ふゆ小町」の生産・販売に力を入れていきたい。辛味が少なく、甘味があり、ネギの嫌いな子どもたちにも食べやすい味。焼きネギ、鍋物など、たくさんの料理に使ってほしい。今後、東京・有楽町にある県のアンテナショップ・いきいき富山館などで試食会やマーケティングを行っていく」と話している。



問い合わせ
●富山県農林水産部農産食品課
TEL.076-444-3284
FAX.076-444-4410
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1613/

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