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2022年 3月 23日 [ トピックス ]

No.1036:富山県立泊高校の閉校記念ショートムービーを制作。高志の国文学館に特設コーナーを設置。

富山県立泊高校は、県立高校の再編統合に伴い、令和3年度で閉校となる。そこで、朝日町教育委員会・泊高校・朝日中学校では、閉校記念のショートムービーを企画・制作。映画「真白の恋」「もみの家」で知られる富山市在住の坂本欣弘監督がメガホンを取った。その映像は、YouTubeや高志の国文学館の特設コーナーで観ることができる。

●最後の中高連携推進事業を形に残すために


▲ショートムービー宣伝用チラシ

朝日町には、中学校と高校が1つずつしかない。そのため、朝日中学校と泊高校では、平成11年から中高連携推進事業を始め、部活動やボランティアなどを通して交流を深めてきた。その中高連携推進事業で毎年実施していたのが、教育講演会だ。これは、著名人を招いて講演会を実施するというもので、これまでには、元プロ野球選手の桑田真澄氏や、女優の室井滋さんなどが訪れた。この教育講演会も令和3年度で最後となる。

朝日町教育委員会・泊高校・朝日中学校では、「中高連携推進事業を形に残るものにしよう」と、映画「真白の恋」「もみの家」で知られる富山市在住の坂本欣弘監督によるショートムービー「泊高校の今を残す」の制作と、監督をゲストに迎える講演会を企画した。坂本監督にとって、泊高校はバスケットボールを通じて馴染みの深い高校であり、依頼した際には快く引き受けてくれたという。ショートムービーは、教育講演会でのお披露目を目的に生まれたものである。

●朝日町出身の女優、泊高校生、先生、朝日町の人々が出演


▲朝日町出身の女優・大平有沙さん、
泊高校生、先生、坂本監督、スタッフの方々

完成したショートムービーは、「私の未来はここにあった篇」(泊高校閉校記念作品 私の未来はここにあった篇―「私の夢はここから始まったんだ」― - YouTube)と「未来に残す今を発信篇」(泊高校閉校記念作品 未来に残す今を発信篇ー「来年校舎を見に行こうよ、約束だよ」― - YouTube)の2本。朝日町出身の女優・大平有沙さんと、現役の泊高校生がそれぞれ主演を務め、先生や朝日町の人々が出演している。

制作にあたって、朝日町教育委員会がこだわったのは、閉校間際のリアルさを残し、観たときに懐かしい気持ちになる作品を作ること。また、校歌をそのまま使うと渋みが増すことから、アレンジした曲を挿入歌として使用したことも、そのひとつだ。

朝日町教育委員会の担当者は、「映像制作に携わったのは初めてでしたが、監督は10〜11月初旬という短い撮影期間で、脚本、撮影、編集に加え、生徒への演技指導も行ってくれました。映画撮影のように何度も撮り直していましたね」と撮影当時を振り返る。高校生の演技は、脚本があるとは思えないほどリアルで自然。彼女たちに自分を重ねながら、のびやかな高校生活を思い返すことができる映像となっている。

●高志の国文学館の特設コーナーで放映中


▲教育講演会

坂本監督をゲストに招いた教育講演会は、令和3年11月25日に開催された。新型コロナウイルス感染症の影響により、中・高の生徒と先生のみで実施されたが、参加者の反応はとても良かったという。ショートムービーのお披露目のみならず、坂本監督が自身の生い立ちなども話され、心に染み入る時間となった。講演後には、監督を囲む生徒の輪が生まれ、質問が飛び交ったと言う。

「素晴らしい作品ができたので、いろいろな人に見てもらいたい」と、朝日町教育委員会は、高志の国文学館に特設コーナーの設置を直談判。同館のエントランスロビーでは、ショートムービーの放映をはじめ、撮影風景の写真などを展示している。令和4年3月末までの展示予定なので、興味のある人はぜひ見に行ってみてはいかがだろう。

朝日町教育委員会では、「坂本監督に素晴らしい映像を残してもらって感動しています。校舎が今後どうなるかわかりませんが、映像を見て泊高校を思い返してもらえたらいいですね。そして、泊高校の姿が永遠となって皆様の心に残ってもらえたら嬉しいです」と話している。


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