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2021年 8月 25日 [ トピックス ]

No.1012:氷見のみなとがわ倉庫、城端蔵回廊、国の登録有形文化財に

国の登録有形文化財(建造物)に「みなとがわ倉庫」(氷見市)、「旧藺(い)製品倉庫」(氷見市)、「旧野村家住宅一番蔵(城端蔵回廊)」(南砺市)、「旧野村家住宅雑蔵(城端蔵回廊)」(南砺市)など3カ所6件の建造物が登録を受ける予定。富山県内の登録件数は72カ所147件となる。※藺(い)…イグサのこと

●湊川の舟運とイグサ製品の氷見の歴史を物語る


▲湊川左岸に建つ倉庫群(左)
▲旧野村家住宅一番蔵、
二番蔵などの城端蔵回廊(右)


▲旧藺製品作業場

氷見市の市街地、湊川左岸に「みなとがわ倉庫」、「旧藺製品倉庫」、「旧藺製品作業場」は建つ。藺とはイグサのことで、畳やむしろ、ござの原材料となった。倉庫二棟は旧氷見銀行の米・農産物倉庫として大正後期に建設された。昭和前期に米が国家管理となった影響をうけ、旧氷見銀行が倉庫を手放す。その後、一棟は個人所有となり、イグサ製品等の倉庫などとして使用。もう一棟は氷見市藺製品農業協同組合連合会の所有となり、イグサ製品倉庫として利用された。

氷見は県内最大のイグサ製品産地で、江戸時代には盛んにイグサの生産が行われた。生産されたイグサ製品等は、舟運で湊川沿岸に建ち並んでいた倉庫から沖に停泊する舟へ積荷がなされた。作業場は1957年、イグサ製品の需要拡大にともない建設された。イグサ製品の生産は、昭和前期から中期にピークを迎え、1965年以降、急速に衰退した。

建物の特徴として、「みなとがわ倉庫」は、湊川左岸に建つ長大な土蔵。切妻(きりつま)造り桟瓦葺(さんがわらぶ)きで、外壁は下見板(したみいた)張り。北面に梁間の大きな戸前を設け、東端を荷揚げ場とする。

「旧藺製品倉庫」は、土蔵造り平屋建て。切妻造り桟瓦葺きで、南面に戸前を設け、東端に川からの荷揚げ場を設けている。

「旧藺製品作業場」は木造二階建て、切妻造り桟瓦葺きで、外壁を下見板張りとし、西面に戸口と換気口を設けている。

建造物は、湊川の舟運の歴史、イグサ製品の産地だった氷見の歴史を物語る貴重な建造物群として高く評価された。

なお、「みなとがわ倉庫」は2017年に氷見市に寄贈され、賃貸スペースに洋服店や雑貨店が入居する。「旧藺製品倉庫」、「旧藺製品作業場」は「on the Мinatogawa一般社団法人」が所有している。今後、カフェなどとして活用予定。

●呉服織物商で財を成した豪商の土蔵群


▲五色の石垣を基礎とした堅牢な造り

「旧野村家住宅一番蔵」、「同二番蔵」、「同雑蔵」は、南砺市城端・城端別院善徳寺の門前町に所在する元呉服商の土蔵群。明治期に旧野村銀行を設立した城端の豪商、3代目野村理兵衛によって1903年に建設された。

土蔵群は、五色の石垣を基礎とした堅牢な造り。一番蔵は土蔵造り二階建て、切妻造り桟瓦葺き平入りで、丁寧な造りの豪商の旧衣装蔵。二番蔵は土蔵造り二階建て、切妻造り桟瓦葺き平入りで、正面の意匠は一番蔵と揃える旧道具蔵。雑蔵は一番蔵の南の土蔵造り二階建て、切妻造り桟瓦葺き、背面北寄りに下屋を付す。裏手の今町通りから、板張りの外観と石垣を見ることができる。

1993年、土蔵群は鉄骨造り二階建ての建物でつながれ、城端の歴史と文化を伝える「蔵回廊」として、城端曳山会館の一部となっている。

県教育委員会生涯学習・文化財室では、「登録によって、地域の身近な文化資産の価値や魅力を再発見・再認識するとともに、地域の宝・誇りとして保存・継承していくための契機となります。地域づくりや観光などへのさらなる積極的な活用の推進につながることが期待されます」と話している。

問合せ
●みなとがわ倉庫・旧藺製品倉庫・同作業場について
氷見市立博物館
TEL.0766-74-8233
FAX.0766-30-7188

●城端蔵回廊について
南砺市ブランド戦略部文化・世界遺産課
TEL.0763-23-2014
FAX.0763-52-6349

●登録有形文化財制度について
富山県教育委員会生涯学習・文化財室
TEL.076-444-3456
FAX.076-444-4434


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