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2013年 6月 19日 [ 特産品 ]

No.611-2:県立大発見の酵母から生まれた赤ワイン「TOYAMA2012 ベリーA」、新発売

富山県立大学(射水市)とホーライサンワイナリー(株) やまふじぶどう園(富山市)は、「TOYAMA2012 ベリーA」を共同開発した。県立大学が発見した“とやま産まれの酵母”を使った赤ワインで、アルコール度数は12度。香りが強く、余韻が残る味わいに仕上がっている。これまでに同酵母を使って、立山地ビール「星の空」、純米無濾過原酒「尾仲 大学の酒」が誕生している。

●素材の味を生かす“とやま産まれの酵母”


▲とやま産まれの酵母

 赤ワイン「TOYAMA2012 ベリーA」に使われた“とやま産まれの酵母”は、2010年、当時、工学部生物工学科の尾仲宏康准教授<現、県立大学地域連携センター特任研究員、東京大学大学院農学生命科学研究科特任教授>が、県農商工連携ファンド事業を活用した地ビールを開発研究するなか、高岡産の六条大麦から発見した。当初、研究では県産のリンゴやイチジクなどから約100種類の酵母菌を分離して遺伝子解析を行ったが、ビール醸造に適した発酵力を得られなかった。そこで、高岡産の六条大麦に着目。酵母を分離し、“とやま産まれの酵母”と名付けた。素材の持ち味を引き立て、きめ細やかな泡、まろやかな風味を生み出すことに成功。立山地ビール「星の空」が誕生した。立山黒部アルペンルート売店、インターネットショップ http://www.alpen-route.jp/SHOP/h-01.htmlにて1缶330ml入り、390円で販売している。

 さて、新発売の「TOYAMA2012 ベリーA」は、フルーティーな香りとフレッシュな果実味が堪能できる、軽やかな辛口赤ワイン。昨年10月にぶどう園で収穫したワイン用品種「マスカット・ベリーA種」約3tで仕込み、今年3月に瓶詰めした。ベリーA種は日本で生まれ、日本の風土に適した品種で、甘い果実香などに特徴がある。

 ワイナリーでは当初、“とやま産まれの酵母”の特性を把握するのに苦労し、昨年末の段階では酵母とブドウの相性がいまひとつで、満足のいくワインの仕上がりは無理と半ば諦めかけていた。だが、今年に入っていい香りが立ち上り始めた。仕上がったワインはほどよい渋みと酸味が心地よく、富山の海、山の幸ともよく合うという。

 「TOYAMA2012 ベリーA」は720ml入りで、1本1,800円。ワイナリーなどで2,860本限定で販売を始めたが、売れ行き好調で、残りは450本ほどになっている。お問い合わせは、ホーライサンワイナリー(株)へ<TEL.076-469-4539 http://www.winery.co.jp/>。

●産学連携の地酒「尾仲 大学の酒」、本年産お目見え


▲尾仲 大学の酒、星の空

 “とやま産まれの酵母”を使った本年産の「尾仲 大学の酒」もこのほど販売が始まった。県立大学と成政酒造(南砺市)が昨年6月に共同開発した無濾過原酒の純米酒で、今年で2年目になる。南砺市産の酒米「五百万石」、医王山からの伏流水「槍の先の水」と、こちらの素材もすべて富山産。アルコール度数は16度以上、17度未満。酵母特有の華やかでフルーティーな香りが特徴だ。甘みと酸味のバランスがよく、キレのある味。500本限定で一般販売。価格は、720ml入りで1,500円。お問い合わせは、成政酒造へ<TEL.0763-52-0204  http://www1.tst.ne.jp/narimasa/>。

 富山県立大学地域連携センターでは、「北陸新幹線開業を見据え、“とやま産まれの酵母”を使った商品を組み合わせた土産品の開発や、酵母とパン、ケーキ、ジャムなどとのコラボレーション商品を企画できればうれしい。県内企業と共同研究を行い、商品化や販売戦略を立案するなどしながら地域に貢献していきたい」と話している。

問い合わせ
●富山県立大学 地域連携センター
TEL.0766-56-0604
FAX.0766-56-0391
http://www.pu-toyama.ac.jp/renkei/index.html

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