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2006年 6月 28日 [ 特産品 ]

No.254-2:五箇山豆腐に新しい風、豆腐の昆布〆誕生


 冷えた豆腐がたまらなく美味に感じられる季節。五箇山特産の豆腐を製造・販売する南砺市下梨の「ねこのくら工房」(ブランド名:平家とうふ)は、「豆腐の昆布〆」、「豆腐の味噌漬」、「一味入揚げの味噌漬」を商品開発した。昆布〆は、昆布と堅豆腐の独特の食感と滋味が美味しさを醸し出している。

●昆布の旨味が豆腐にしみ込んだ逸品

 冷えた豆腐がたまらなく美味に感じられる季節。五箇山特産の豆腐を製造・販売する南砺市下梨の「ねこのくら工房」(ブランド名:平家とうふ)が商品開発した「豆腐の昆布〆」、「一味入揚げの味噌漬」、「豆腐の味噌漬」(平家漬シリーズ)も美味な時間を演出してくれる。
 
 豆腐の昆布〆は、絞りたての豆乳に天然にがりを加えて型箱に流し込み、上から重石をかけて十分に水きりしてできた堅豆腐を使った逸品。北海道産の真昆布の上に、薄く切った堅豆腐とおぼろ昆布を3層に重ねたもので、見た目も涼感たっぷり。食べると大豆の豊かな風味と昆布の旨味が口のなかにフワリと広がる。昆布〆といえば、江戸時代から富山に伝わる郷土料理。サスやヒラメなど白身魚の刺身を昆布にはさむ調理法はよく知られているが、素材に堅豆腐を用いるのは珍しい。昆布と堅豆腐の独特の食感と滋味が美味しさを醸し出している。

 一味入揚げの味噌漬は、圧搾法で取った国産のなたね油で包むようにした揚げ豆腐を熟成味噌につけ込んだもので、軽く焼くと甘みが引き立つ。堅豆腐を熟成味噌で漬けた豆腐の味噌漬は、素朴な風味と豆腐の食感が絶妙だ。

 食後のデザートに味わいたいのが、「卯の花ケーキ」。おからに栃の木の花の蜂蜜を加えて焼き上げたケーキで、ココア入りとそばの実入りの2種類。おからのしっとりとした味わいがいつまでも口に残る‥‥。

 同工房では、厳選した富山県産大豆、高清水山からの湧水、九州・天草の天然塩からできた天然にがりを使った豆腐づくりにこだわっている。豆腐製造の過程で一般的に使われる、泡立ちを抑え、短時間で均一な豆乳が作られる「消泡剤」という合成添加物を一切使わず、五箇山に伝わる自然な豆腐づくりを信条としている。そんなこだわりが、味わい深い豆腐を生み出しているようだ。

●昔ながらの豆腐づくり、食文化で地域振興

 「ねこのくら工房」は、昨年5月に五箇山の旧平村・上平村で6軒目、約40年ぶりに誕生した豆腐店だ。店主の宮脇廣さんは、農事組合法人「五箇山木工特産組合」の代表理事から豆腐造りの世界に転身した異色の人物。長年、木工製品の下請け製造に携わってきたが、2002年に主力製品の生産を海外に奪われたことから組合の仕事が立ち行かなくなった。そんなとき、組合発足時の出資者の一人で、五箇山豆腐店を営む人物から、豆腐づくりをすすめられる。この店で修業し、さらに五箇山にはなかった絹ごし豆腐の作り方を富山市の豆腐店で学んだ。料理学校にも通い、調理の基礎を学んだほか、県内外の有名豆腐店を訪ね、各店自慢の味にふれて豆腐づくりの奥深さを知ったという。

 「五箇山の伝統の味を継承し、その食文化を五箇山の観光振興にも生かせないかと店を開きました。豆腐づくりを核にしながら、五箇山の素材を使った商品をいろいろと開発し、品揃えを充実させていきたいですね。いま山菜の昆布〆や岩魚の昆布〆の商品化に取り組んでいます」と宮脇さん。廃校となった小学校での豆腐づくり体験教室と五箇山での宿泊を組み合わせた観光プランを実現できないか、豆腐づくりへの熱い思いや夢が広がっている。

 なお、ねこのくら工房から平家とうふや豆腐の昆布〆などをセットにした「ねこのくらセット」を抽選で5名様にプレゼントします。プレゼント応募フォーム(http://toyama-brand.jp/present.html)に、プレゼント内容「ねこのくらセット」・氏名・郵便番号・住所・メールアドレス・電話番号、記事を読んでのご感想をご記入のうえ、お送りください。<7月2日(日)締切り。発表は発送をもって代えさせていただきます。>



問い合わせ
●五箇山特産組合 ねこのくら工房
TEL&FAX.0763-66-2678
http://www1.tst.ne.jp/nekokura/

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