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1998年 9月 10日 [ トピックス ]

No.023-5:家庭でプラモデル感覚で作れるキットカー登場!


●キットカーの概要
 「小さな工場には、夢がある」をキャッチフレーズに、国内で10番目の自動車メーカーとなった光岡自動車。これまでにレトロ調のユニークな外観デザインの車を発表して話題を呼んできた。その光岡自動車から究極のオリジナルカーを目指して、オーナーが自分で組み立てることができるキットカーと、すでに組み立てられている小型のマイクロカーを発売した。いずれも基本性能はほぼ同じである。
 キットカーの組立は、フレーム、エンジン、タイヤ、座席、ヘッドライトなどの部品を、図面を見ながら組んでいくもの。熟練した自動車技術者で約10時間、一般の人で2カ月ほどかかる。キットカーのタイプとしては、エンジンパーツから組み立てる本格的な組立キット仕様と、複雑なエンジンは組立済で、シャーシーのみを組み立てるエンジン完成キット仕様があり、ほかに組立完成車も用意されている。

●開発の意図
 組立完成車である「MC-1」は、小型車を意味するマイクロカーの略で、徹底的なエコノミーカーを目指したもの。ゴルフ場のカートに似たスタイルで、平地での最高速度は50km/h、駐車スペースはスクーター2台分、1リットルで25kmの走行が可能だ。そのうえに車庫証明が不要、車検がないので維持費も原付バイク並である。
 この「MC-1」の製造コストをさらに削減し、工場での組立を家庭で楽しみながらしてもらおうという発想で生まれたのがキットカー。車種には実用的な「K-1」モデルと、スポーツタイプの「K-2」がある。どちらもプラモデルを組み立てる感覚で作ることができ、ホビーとローコスト、それにオリジナリティを求めた1石3鳥の車である。
 キットが完成すると最寄りの市町村の役場に「標識交付証明書」を申請することになるが、その際に製造メーカー欄に、キットを組み立てた人の名前を記入することができる。つまり、キットを組み立てた本人が、自動車製造メーカーとして登録されることになる。

《形式/MC-1・K-1》
 ・寸法/全長1755mm×全幅1080mm×全高1470mm
 ・車軸距離/1110mm
 ・重量/160kg
 ・エンジン/単気筒横置強制空冷2サイクルエンジン、排気量/49CC
 ・点火方式/バッテリーCDI方式
 ・最高出力/6.1ps/6500rpm
 ・最大トルク/0.7kgm/6000rpm
 ・乗員定数/1人
 ・ブレーキ形式/油圧式リーディングトレーリング(前後輪)
 ・ボディカラー/スタンダードカラーはオレンジ、ホワイト、グリーン
  (5種類のオプションカラーあり)
 ・車両本体価格/K-1は325,000円〜、MC-1は365,000円〜

《形式/K-2》
 ・寸法/全長2460mm×全幅1280mm×全高975mm
 ・車軸距離/1720mm
 ・重量/175kg
 ・エンジン/単気筒横置強制空冷2サイクルエンジン、排気量/49CC
 ・点火方式/バッテリーCDI方式
 ・最高出力/6.1ps/6500rpm
 ・最大トルク/0.7kgm/6000rpm
 ・乗員定数/1人
 ・ブレーキ形式/油圧式リーディングトレーリング(前後輪)
 ・車両本体価格/450,000円〜

●今後の展開
 光岡自動車では、21世紀に向けて環境やエネルギー問題から、エコノミカーはますます重要になってくると考えている。来年には「MC-1」に続いて、荷台を広くとったトラックタイプを販売する予定だ。また銀行や宅配ピザ、それに商店など、商圏エリアの限られた利用を想定したマイクロカーの電気自動車も用意している。



●(株)光岡自動車
〒939-8212 富山県富山市掛尾町467-1
TEL 0764-25-1930

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