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2017年 4月 26日 [ トピックス ]

No.804:富山・能登半島ロケ敢行、映画「追憶」 5月6日全国公開

 富山県内など北陸を舞台に撮影された映画「追憶」が平成29年5月6日(土)、いよいよ全国公開(東宝系)される。富山の美しい大自然をバックに、幼なじみの3人の男たちのリアルな人間模様を描くヒューマンサスペンス。監督は名匠・降旗康男氏、撮影はキャメラマンの木村大作氏、主演は全世代から幅広い人気を誇る岡田准一氏。昨年3月、富山市八尾町でクランクインし、撮影には富山県ロケーションオフィスが全面協力した。

●複雑に絡み合った人生ドラマ


▲富山市八尾町での撮影風景

 映画「追憶」は、幼少期を共に過ごした四方(しかた)篤(岡田准一)、田所啓太(小栗旬)、川端悟(柄本佑)が富山県内の漁港で起きた殺人事件をきっかけに刑事、容疑者、被害者として再会し、過去の秘密と向き合う物語――。25年前、親に捨てられた3人は仁科涼子(安藤サクラ)が営む、喫茶「ゆきわりそう」に身を寄せていた。常連客の山形光男(吉岡秀隆)とともに5人はまるで家族のような間柄になった。だが、ある事件をきっかけに、その幸せは終わった。その後、それぞれが家庭をもち、人生を歩んできた。しかし、再び交錯し、運命の歯車を回し始める――。

 「駅STATION」、「夜叉」、「あ・うん」、「鉄道員(ぽっぽや)」など数々の名作を手掛けてきた監督・降旗康男氏とキャメラマン・木村大作氏の黄金コンビが9年ぶりにタッグを組んだ。降旗氏は、日本アカデミー賞最優秀監督賞をはじめ、数多くの賞を受賞するなど、日本を代表する映画監督として活躍。2012年の「あなたへ」は、富山も舞台になった。木村氏は立山連峰を舞台にした映画「劔岳 点の記」(初監督作品)で日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞し、監督2作目の「春を背負って」も立山で撮影した。キャメラマンとして挑んだ「追憶」で富山との関わりは3作目となる。富山の雄大な景観に魅了され、「詩情を撮ることが映画」と、「追憶」でも富山の美しい自然、街の風景を映像に収め、登場人物の心情を映し出した。

●富山を描写し、心情表現


▲藪田漁港での撮影風景

 撮影は、富山県内や石川県輪島市、珠洲市などで行われた。ロケ地をいくつか紹介しよう。2016年3月中旬、“おわら風の盆”で全国に知られる富山市八尾町で撮影がスタート。情緒漂う古い町並みを背景に、四方(岡田准一)ら刑事が、自分の子どもを虐待死させた父親を捕まえる場面だった。撮影隊は、四方が怒りにまかせて父親につかみかかるアクションなどを手持ちキャメラで撮影。常に動き回るキャメラワークによって生々しい臨場感が生まれたという。

 八尾町での撮影後、富山市中心部にある富山中央警察署へ。妻(長澤まさみ)との仲、親子の関係がうまくいかず、悩んでいる四方に先輩刑事が声をかけている場面を向かいのビルから撮影。木村氏の真骨頂ともいえる望遠レンズによる奥行きのある映像撮影手法がとられた。ちなみに富山中央警察署は今年4月に新庁舎に移転のため、取り壊しが決定。ロケ地として姿が残る最後の作品となった。

 四方の親友、川端の殺人現場が撮影された氷見市藪田・藪田漁港(泊・小杉地区)では、背景にカモメだけを入れたいという木村氏のこだわりで、キャメラに写らない場所にお菓子を撒いてトンビを引き寄せる作戦がとられた。しかし、簡単にはうまくいかず、いいポジションにカモメが来るまで待つことに。岡田氏、柄本氏ら俳優陣が異例の“カモメ待ち”をし、木村氏の映像に対するこだわりの一端を体感した。

四方が涼子に再会するクライマックスのシーンは、砂浜が続く黒部市・荒俣海岸で撮影された。富山湾越しの能登半島に沈む夕陽が美しく、希望を感じさせる作品に仕上がった。

●タブロイド判特別新聞発行


▲ロケ地MAP

 映画公開に合わせて、タブロイド判特別新聞が発行される(企画・制作:北日本新聞社、協力:富山県、輪島市、珠洲市、富山市、氷見市、黒部市、滑川市)。ロケ地MAP(見開き2ページ)を含む全4ページ。全国の主要映画館のほか、県内観光施設、東京の日本橋とやま館、県内外のイベントなどで配布。

 映画公開の気運を盛り上げるため、今年2月26日から3月20日まで、日本橋三越前駅地下コンコースでパネル展が先行実施された。今後上映に合わせ、富山県庁正面入り口や県民サロンで予告ビデオ放映やパネル展示が行われるほか、富山きときと空港、高志の国文学館(富山市)、日本橋とやま館などでパネル展が実施される。また、5月1日(月)から1カ月間、東急田園都市線で窓上ポスター広告が展開されるので、ぜひチェックしてほしい。

 県では、映画を応援する会と協力して実施する阪急交通社の富山向けツアーの参加者に「追憶」公開記念メモ帳をプレゼント。映画やロケ地マップ、観光情報なども盛り込み、さらなる誘客促進につなげる計画だ。

 富山県ロケーションオフィスでは、「ロケでは、警察や消防、漁師の皆さんや、居酒屋のマスター、病院関係者ら、大勢の皆さんに協力していただきました。ありがとうございました。富山と能登半島には雄大な景観、美しい風景がたくさんあります。映画鑑賞後は、ロケ地マップを片手に各地を訪ね、本物に触れてください」と話している。

問合せ
●富山県ロケーションオフィス(富山県観光・交通・地域振興局 観光振興室内)
TEL.076-444-6789
FAX.076-444-4404
http://www.location-toyama.jp/

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