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2015年 5月 27日 [ トピックス ]

No.708:サイクリング、マリンスポーツ…富山湾の魅力発信、ブランド力のアップへ

 「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟している富山湾。その魅力を発信しようと、県では「富山湾岸サイクリングコース」を整備し、今春から供用を始めた。潮風を浴び、富山湾の美しい景観を眺めながらサイクリングが楽しめる。県内では、応援組織「美しい富山湾クラブ」も発足。国内最大規模のヨットレース「タモリカップ」(7月)や海岸清掃、ダイビング体験教室への協力などを予定している。

●富山湾岸サイクリングコースを走ろう! 体験型ツーリズムを


▲富山湾岸サイクリング2015の様子
シクロワイアード cyclowired.jp(左)
▲新湊大橋をバックにしたヨットレース(右)

 「世界で最も美しい湾クラブ」は、ユネスコが支援するNGO(非政府組織)。世界遺産のフランス・モンサンミッシェル湾、ベトナム・ハロン湾、国際的観光地のアメリカ・サンフランシスコ湾など38湾(24カ国・1地域)が加盟し、湾を活用した観光振興と資源の保全を目的に活動している。富山湾は2014年10月に加盟。国内では、日本海側で初めての加盟となった。

 「富山湾岸サイクリングコース」は氷見市から朝日町までの全長約88km。約6時間で富山県を横断するコース。潮風を心地よく感じながらサイクリングを満喫できるように、既存の道路の中から、できるだけ海沿いの道路を選んで整備。車道の路肩や自転車道の中央に20m間隔で引かれた青色のナビゲーターライン(長さ3m)をたどると、湾岸サイクリングを気軽に楽しむことができる。分岐点には誘導標識や路面表示を整備。約5kmごとに目的地、サイクルステーションまでの距離を表示したポールも設置するなど、コースをわかりやすく案内している。


(左から)▲富山湾岸サイクリングコース
・雨晴海岸沿いのナビゲーターライン、
▲ナビゲーターラインと
分岐点での路面表示、
▲サイクルステーション表示看板、
▲サイクル・カフェの表示看板、
▲富山湾岸サイクリング2015の
スタートゲート前にて(海王丸パーク)

 コース沿線には、サイクルステーション(ひみ漁業交流館「魚々座(ととざ)」、岩瀬カナル会館、海の駅蜃気楼など5カ所を認定)、サイクルカフェ(シーサイドカフェ ボルカノ、カフェ海辺の生活、パノラマレストラン光彩など14カ所を認定)があり、バイクラックの設置、空気入れ・修理工具の貸出し、飲料水の提供、トイレの使用などのサービスを提供する。施設によっては、シャワー・入浴、レンタサイクル、荷物の一時預かり、携帯電話の充電などのサービスも受けられる。サイクルステーションにはコース全体を表示した案内看板もある。

 県や県サイクリング協会などでは、4月19日、湾クラブ加盟記念の「富山湾岸サイクリング2015」を開催した。コースは、射水市の海王丸パークを発着点に、氷見市阿尾で折り返す「グルメライド」(44.7km)と、あいの風とやま鉄道の越中宮崎駅周辺で折り返す「ロングライド」(152.1km)。石井富山県知事をはじめ県内外から627人、サイクリングが盛んな台湾から30人のサイクリストが参加し、海越しの立山連峰など富山湾の美しい景観や地元のグルメを楽しみながら、湾岸を軽快に走った。参加者から来年度以降の開催を求める声が上がるなど、好評だった。県は、「世界で最も美しい湾クラブ」という国際ブランドと湾岸のスポーツ振興との相乗効果で富山湾の魅力をアピールしていきたい考えで、今後の開催も検討する。

 富山県観光・地域振興局地方創生推進室では、とやまサイクリングマップを作成し、配布を始めた。「サイクリングを楽しむなら富山へ。マップでは、富山湾岸サイクリングコースや沿線にある休憩施設(サイクルステーション、サイクルカフェ)はもちろん富山湾の海の幸、とやまの名水などを紹介しています。また、称名滝・立山コース、世界遺産・五箇山コースなど富山湾岸以外のコースもピックアップしました。サイクリングしながら、富山の魅力に触れてください」と話している。

●富山湾のファンクラブ「美しい富山湾クラブ」設立


▲「美しい富山湾クラブ」設立総会で
帆船海王丸と新湊大橋をバックに記念写真

 「美しい富山湾クラブ」は、富山湾の魅力を発信する民間の応援組織。世界に認められた富山湾の魅力を再認識し、各種の活動を通じて、先人たちが守り育ててきた貴重な宝物である富山湾の魅力をさらに磨き上げ、後世に引き継いでいくことを目指している。

 名誉顧問に石井知事、顧問に沿岸の9市町長が就任し、各地域の観光協会、漁協、サイクリング、マリンスポーツ、海岸清掃ボランティアなどの団体関係者が理事を務める。オブザーバーには、海洋冒険家・白石康次郎氏(1993年世界最年少ヨット単独無寄港世界一周)をはじめ、大学・博物館などの研究者があたる。

 今年度は、「富山湾の環境を保全するとともにより魅力的にする活動」、「富山湾の魅力を発信する活動」、「富山湾に関わる後継者を育成する活動」の3つの活動を柱に、富山湾でのタモリカップ富山大会2015<7月18日(土)・19日(日)、富山県セーリング連盟>や海岸清掃活動、ダイビングやセーリング、フライボード体験教室などへの協力、ロゴマークの募集、日本海学講座への参加などを事業計画に盛り込んだ。

 タモリカップは、タレントでヨット愛好家の森田一義(タモリ)さんらが2009年にスタートさせたもので、昨年の横浜大会には、約170艇が出場した。前夜祭としてバーベキューパーティや、海上パレードなどもあり、一般の方々も楽しめる。来県するヨット愛好者やマリンスポーツファンに富山湾の魅力を伝える絶好の機会となるだろう。

 富山湾とさまざまなかたちでふれあうことで、自然の大切さを学び、ふるさとの魅力を再発見――「美しい富山湾クラブ」では、会員を募集中。年会費は個人会員1,000円(一口以上)、法人会員10,000円(一口以上)。申し込み・問い合わせは、「美しい富山湾クラブ」運営事務局(株式会社PCO内、TEL.076-461-7027、FAX.076-428-9156、http://www.toyamabay.club)へ。

問い合わせ
●富山県観光・地域振興局地方創生推進室
TEL.076-444-3339
FAX.076-444-8694
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1400/

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