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2014年 6月 25日 [ イベント ]

No.663:シンポジウム「日本海沿岸地域の過去・現在・未来」、東京で開催、参加者募集中!

 日本海沿岸地帯振興促進議員連盟(日沿議連)、日本海沿岸地帯振興連盟(日沿連)の設立50周年を記念して、シンポジウム「日本海沿岸地域の過去・現在・未来」が7月10日(木)、東京で開催される。寺島実郎(一財)日本総合研究所理事長の基調講演と、石井隆一富山県知事らをパネリストに迎えたパネルディスカッションで構成。参加無料(要申込)。参加者募集中!

●グローバルな視点で環日本海と沿岸地域をみつめる


▲シンポジウム「日本海沿岸地域の
過去・現在・未来」のチラシ

 ユーラシア大陸と日本列島が輪のようにつながり、その中心に広がる日本海。グローバルな視点から日本海沿岸地域を捉え、その可能性を探る――。7月10日(木)10:00~12:00、ザ・キャピトルホテル東急(東京都千代田区永田町2-10-3)の1階「鳳凰」の間を会場に開催されるシンポジウム「日本海沿岸地域の過去・現在・未来」。政策シンクタンクの理事長であり、評論家として著名な寺島実郎氏の基調講演(10:10~10:50)の演題は、「ユーラシアダイナミズムの中での環日本海への視座」。アジア諸国が急速な経済成長を遂げるなか、環日本海地域についてどのように考察されるか楽しみだ。

 寺島氏がコーディネーターを務めるパネルディスカッション(10:50~12:00)では、河村建夫氏(衆議院議員、日沿議連会長、山口県出身)、武田佐知子氏(追手門学院大学教授、日本海学推進機構会長職務代理者)、佐竹敬久氏(秋田県知事)、石井隆一氏(富山県知事、日沿連世話人代表)、平井伸治氏(鳥取県知事)をパネリストに迎え、日本海沿岸地域の過去・現在・未来について意見が交わされる。

 シンポジウムは入場無料で、どなたでも参加できる。ただし、事前の申込が必要(先着順)。シンポジウムチラシ記載の参加申込書に必要事項を記入の上、日沿連事務局(富山県知事政策局)へFAX(076-444-3473)を。チラシは県知事政策局のホームページ(http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1002/kj00014407.html)からダウンロードできる。申込締め切りは6月30日(月)。申込状況にはまだ余裕があるので、ぜひ申込を。

●日本海沿岸地域の振興・発展に向け、国へ提言・要望


▲日本海国土軸を新たに形成

 日沿連は、青森県、秋田県、山形県、新潟県、富山県、石川県、福井県、京都府、兵庫県、鳥取県、島根県、山口県の本州日本海沿岸の12府県の知事、府県議会議長、関係市町村長代表、市町村議会議長代表、経済・産業界代表らで構成される。12府県の合計面積は約78,058平方キロメートルで、国土の約20.7%(いずれも国土地理院のデータより算出、平成25年10月1日現在)。人口は約1,976万人で、全国の約15.5%(いずれも総務省統計局のデータより算出、平成25年10月1日現在)を占める。

 1960年代、国内の資本、労働力、技術は太平洋側の大都市へ集中し、日本海沿岸と太平洋側の地域格差は拡大する一方だった。このため、日本海側の各府県では地域格差の是正と国土の均衡ある発展を目指し、協力して活動していくため、昭和39年に日沿連を設立した。事務局は日本海側のほぼ中央に位置する富山県(現在、知事政策局内)に置かれ、設立以来、富山県知事が世話人代表を務めている。

 日沿連では、12府県選出の国会議員と趣旨に賛同する国会議員の超党派の会である日沿議連とともに、日本海沿岸の豊かな自然や固有の文化、優れた人的資源などの地域特性を生かして、高速交通体系の整備充実をはじめ、産業基盤、情報・通信基盤、生活環境基盤の整備充実及び対岸交流の推進を図るなど、日本海沿岸地域の発展を目指して活動を展開している。特に、「環日本海交流の推進」と「日本海国土軸の形成」を最重要課題として掲げ、様々な施策に取り組んでいる。

 「環日本海交流の推進」では、学術文化、スポーツ、産業経済など幅広い分野にわたって、対岸諸国との交流促進を挙げている。また、「日本海国土軸の形成」とは、北海道から日本海沿岸地域を経て、九州北部に至る日本海側に、国土の新たな主軸を形成しようとする構想。日本海沿岸地域を縦貫する高速交通・通信体系などの国土基盤を整備することで、社会、経済、生活、文化などの諸機能を有機的に結合しようとするものだ。平成23年3月の東日本大震災によって、国全体としてのリスク分散やバックアップ体制の必要性が浮き彫りとなり、日本海国土軸の重要性があらためて再認識された。日本海国土軸の形成は、太平洋側の国土の主軸とを結ぶ横断軸の形成など多軸型の国土の構築にもつながると期待される。

 日本海沿岸地帯振興連盟事務局では、「日本海沿岸地域の振興・発展に向け、国への提言・要望、情報発信などを行っています。12府県の出身者やゆかりのある方、首都圏の皆さんに是非シンポジウムに参加してほしいです」と話している。

●早くから国際交流などに取り組んできた富山県


▲環日本海・東アジア諸国図(逆さ地図)
<※富山県が作成した地図の一部を
転載(平24情使 第238号)>(左)
▲伏木富山港(新湊地区)(右)

 富山県と日本海との関わりに目を向けると、富山県は日本海側のほぼ中央に位置することから、対岸諸国との交流・交易の歴史を生かして、早くから経済や文化など様々な分野で国際交流などに取組んできた。近年では、日本海とその周辺及び関連地域全体を、命の源である海を共有する一つのまとまりとして捉え、海との関わりを軸に自然・文化・歴史・経済などを総合的に研究し、新たな領域を創成するとともに、地域間の交流を促進し生命の輝きが増す未来を構想しようと、「日本海学」を推進している。

 また、平成6年に日本海を中心に地図の南北を逆転させた「環日本海諸国図」(通称:逆さ地図)を作成し、24年には「環日本海・東アジア諸国図」(縮尺450万分の1、B1判、4色刷り)として改訂した。逆さ地図は、中国、ロシアなどの対岸諸国に対し、日本の重心が富山県沖の日本海にあることを強調するため、従来の視点を変えて北と南を逆さにして、大陸から日本を見た地図になっている。

 平成23年11月には、伏木富山港(伏木地区、新湊地区、富山地区)が日本海側の各港湾を牽引する「総合的拠点港」5港の1つに選定されたほか、国際海上コンテナ、国際フェリー・国際RORO船(貨物をトラックやトレーラーで搬出・搬入するため、船尾などにゲートを有する船舶)、外航クルーズ(背後観光地クルーズ)の3つの「機能別拠点港」としても選定された。伏木富山港は、ロシアとコンテナ航路、RORO船で結ばれており、船とシベリア鉄道を組み合わせたヨーロッパへの国際物流ルートとして「シベリア・ランドブリッジ」構想も進められている。環日本海・アジア新時代のゲートウェイ、日本海側の物流・交流拠点として、さらなる発展が期待される。

問い合わせ
●日本海沿岸地帯振興連盟事務局(富山県知事政策局内)
TEL.076-444-4081
FAX.076-444-3473
http://www.pref.toyama.jp/sections/1002/nichienren/
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1002/

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