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2013年 9月 11日 [ トピックス ]

No.623-1:10月、発車! 観光路線バス「富山ぶりかにバス」、「世界遺産バス」

 平成27年春の北陸新幹線開業に向け、県内観光地へのアクセス・利便性の向上を図るため、10月5日(土)から観光路線バス「富山ぶりかにバス」、「世界遺産バス」の実証運行がスタートする。海の幸が楽しめる新湊・氷見や、世界遺産・五箇山合掌造り集落などへのアクセスが便利になる。この秋、冬の旅行の計画を立てる際、ぜひ参考にしてほしい。

●富山湾岸沿いを走る名物バスへ


▲立山連峰と新湊大橋(左)
▲新湊内川(中央)
▲世界遺産・相倉合掌造り集落(右)

 観光路線バスの実証運行は、北陸新幹線開業を見据え、駅からの2次交通の拡充に向けた取組み。路線バスのため、予約なしで気軽に乗車できる。個人旅行客にとっては観光しやすくなるのが大きな魅力だ。来年3月までの半年間で、乗客数や利用者ニーズをリサーチし、今後の運行の検討材料とする。県では事業費の一部を助成する。

 氷見のブリ、新湊のカニにちなんだネーミングがユニークな「富山ぶりかにバス」は、10月5日(土)~来年3月末までの土・日曜、祝日、富山-氷見間を1日1往復する(運行:富山地鉄バス)。運行ダイヤを紹介すると、往路は10:40富山駅南口→(新湊大橋)→11:15新湊きっときと市場→11:30射水市役所新湊庁舎前→(雨晴海岸)→12:05ひみ番屋街。復路は、14:35ひみ番屋街→(雨晴海岸)→15:10新湊庁舎前→15:20新湊きっときと市場→(新湊大橋)→16:05富山駅→16:30富山きときと空港。富山―新湊の所要時間は片道35分で、料金は500円。富山―氷見は片道1時間25分で1,000円(子どもはいずれも半額)。復路で富山きときと空港まで行く場合は、富山駅―富山きときと空港間の片道料金400円が別途必要だ。

 ルート上の新湊大橋は、日本海側最大の規模を誇る斜張橋。海抜約50mの高さを走るバスの車窓からは富山湾や海王丸パーク、富山新港などの大パノラマが楽しめる。また、雨晴海岸では、晴れた日には、富山湾越しにそびえたつ立山連峰の絶景を眺めることができる。


▲新湊きっときと市場(左)
▲ひみ番屋街(中央)
▲ブリ大根(右)

 目的地の射水市新湊地区には、“日本のベニス”と呼ばれている内川、新湊漁港から直送されたばかりの魚介が並ぶフィッシャーマンズワーフの新湊きっときと市場、大伴家持の歌碑が建立されている放生津八幡宮など、散策ポイントも多い。また、ひみ番屋街では、氷見漁港直送の魚介を取り扱う鮮魚店や加工食品の店、回転寿司、氷見うどん、氷見牛などの飲食店が「番屋」(漁師の作業小屋)をイメージした建物のなかに並ぶ。敷地内には、氷見温泉郷総湯や足湯などの施設もあるので利用したい。

 富山地方鉄道では、「富山ぶりかにバス」と現地での昼食を楽しめるツアーを企画(いずれも要予約)。「白えびプラン」は、富山駅―新湊の往復バスと新湊のお店で食べる生の白えび丼、ボランティアガイド同行の内川散策がセットになっており、旅行代金4,000円。「カニプラン」は、富山駅―新湊の往復バスと「新湊きっときと市場」でのカニ御膳がセットで4,800円。

 「氷見グルメプラン」は、バス代と昼食(市内飲食店3店舗から氷見カレー定食、氷見うどん定食などを選択)をセットにしたもので、富山駅―氷見片道利用の場合、3,000円。往復利用で4,000円。「ぶり・ふくらぎプラン」は、バス代と昼食(市内飲食店で「ぶり御膳」を4店舗から選択)をセットにしたもので、富山駅―氷見片道利用の場合、4,000円。往復利用で5,000円。

●「世界遺産バス」で五箇山合掌造り集落へ


▲三角屋根の合掌造り家屋

 「世界遺産バス」は、10月5日(土)~来年3月末までの土・日曜、祝日の1日4往復(運行:加越能バス)。高岡駅から城端駅、相倉合掌造り集落、菅沼合掌造り集落、岐阜県の白川郷・荻町を結ぶ。高岡駅―白川郷は1日4往復。城端駅―白川郷はシャトルバス運行2往復も含め、既存の路線バスと合わせると計9往復となる。一部高速道路を利用するため、これまでより短時間で世界遺産へ到着できる。たとえば、高岡から菅沼集落までは1時間15分(片道料金1,200円)、白川郷までは1時間55分(同1,800円)。

 このバスを利用して、世界遺産の合掌造り集落や南砺市城端などの観光地を周遊することができる。相倉合掌造り集落には、20棟余りの合掌造り家屋が建ち並んでいる。茅葺の三角屋根、水田、石垣が作り出す山村の景観が美しく、眺めていると、どこか懐かしい気持ちになれる。菅沼合掌造り集落には9棟の合掌造り家屋が点在し、箱庭のような佇まいを見せている。まさに民話の世界。時の経つのも忘れてしまいそう。これからの季節は山々の紅葉と合掌造り集落の景観も楽しみだ。城端は“越中の小京都”と呼ばれ、城端別院善徳寺を中心に風情ある町並みが印象的。豪華絢爛な曳山が常設展示されている城端曳山会館、絹織物の歴史を伝えるじょうはな織館などを巡ってみよう。

 加越能バスでは、「世界遺産バス」の運行に合わせ、乗降フリー券付往復乗車券を発売する。城端駅~西赤尾(ささら館前)間乗降フリーの高岡~西赤尾往復乗車券は2,500円。城端駅~白川郷間乗降フリーの高岡~白川郷往復乗車券は3,500円。有効期限は共に2日間。バスを乗り降りしながら、各地を巡りたい。

 富山県観光・地域振興局観光課では「ぶりかにバスは、富山湾岸を走る初めての観光路線バスで、富山を代表する海の幸が味わえるルート。世界遺産バスは、合掌造り集落に約1時間でアクセスできる。どちらも、富山湾に浮かぶ立山連峰や散居村など、車窓からの景観も素晴らしい。路線が定着するよう支援していきたい」と話している。

問い合わせ
「富山ぶりかにバス」について
●富山地方鉄道(株)
TEL.076-431-3113
FAX.076-431-7778
http://www.chitetsu.co.jp/

「世界遺産バス」について
●加越能バス(株)
TEL.0766-22-4888
FAX.0766-25-4378
http://www.kaetsunou.co.jp/

●富山県観光・地域振興局観光課
TEL.076-444-4498
FAX.076-444-4404
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1401/
http://www.info-toyama.com/

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