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2009年 1月 7日 [ トピックス ]

No.385-1:高岡からクラフトを発信! 「D.front」誕生


  高岡ゆかりの若手作家や企業のクラフト作品を展示・販売する「D.front」(ディー.フロント)が高岡市中心部・御旅屋通り商店街にオープンした。空き店舗を改装したもので、市中心部の活性化、にぎわい再生につながる取り組みとして期待されている。

●生活に馴染む、デザイン性の高い商品を展示・販売

 高岡ゆかりの若手作家や企業のクラフト作品を展示・販売する「D.front」(ディー.フロント)が高岡市中心部・御旅屋通り商店街にオープンした。空き店舗を改装したもので、市中心部の活性化、にぎわい再生につながる取り組みとして期待されている。

 高岡は、加賀藩二代藩主でこの地に城を築いた前田利長が鋳物師を城下に呼び寄せて以来、銅器や漆器などものづくりのまちとして発展し、今年9月に開町400年を迎える。「D.front」の名称には、ものづくりのまちにふさわしく、「デザインの最前線」という意味(D=デザイン、デビュー、front=最前線)が込められている。地場産業の商品を幅広く展示・販売する高岡地域地場産業センターが管理・運営を担当する。

 店舗は百貨店・高岡大和前に位置しており、前面ガラス張りのお洒落な佇まいが印象的だ。木とガラスを組み合わせた扉には、クラフトショップを象徴するかのようにモダンな形をした金属の取っ手が付けられている。扉を押して中に入ると、素敵な陶磁器や生活雑貨、アクセサリーなどがずらりと並ぶ。金属、陶磁器、漆器、染め・織、家具など9つのジャンルのアイテムが揃う。高岡クラフトコンペティションの入賞者や高岡に工房を持つなど、高岡ゆかりの若手作家23人と銅器メーカー3社が出品しており、デザイン性の高いスタイリッシュなものや、生活空間に潤いと彩りを与えてくれそうな商品ばかりだ。伝統産業が息づく高岡から全国へ、最新のクラフトを発信するといった意気込みが感じられる。

●若手作家の感性がきらめくクラフト

 商品を手にすると、いずれもハンドメイドならではの温もり、手技が感じられる。いくつか紹介すると、金属作家の木瀬浩詞さん作の器は、薄い銅板の表面に漆を塗って仕上げた独創的なもので、素材の質感が伝わってくる。動物や植物をモチーフにした遊び心いっぱいの色絵に特徴があるのは、陶芸家の田子暖子さんの作品。土鍋や長皿、マグカップなどが揃っており、料理を盛りつけるのも楽しい。ガラス作家の多喜かおるさんのガラス作品は、透明感のあるガラスとすりガラスのコラボレーションが美しい。水野麻綾さんはイチゴロールのケーキやバラの形をしたキャンドルを出品。火を灯して溶かしてしまうのがもったいないくらいに可愛らしい商品だ。銅器メーカー・能作からはスズを素材にした箸置きやタンブラー、ぐいのみ、ベルなど。箸置きは軟らかなスズの特性を生かし、手で折り曲げて形を自由に変えることができるユニークなものとなっている。

 東海北陸自動車道の全線開通で中京圏からのアクセスが格段によくなった県西部エリア、高岡。国宝・瑞龍寺や高岡大仏、雨晴海岸などを観光したあとは、ものづくりのまち・高岡ならではのクラフトをお土産に、帰路につくのもいいだろう。

 高岡地域地場産業センターでは、「D.frontは、クラフトの作り手と使い手のつなぎの場、交流の拠点を、というコンセプトで誕生した。日本を代表するクラフトの発信の場となるように品揃えを充実させていきたい。お正月やバレンタインデーなどシーズンやイベントごとに店内の展示を変えるので、ぜひ立ち寄っていただき、クラフトの魅力に触れてほしい」と話している。



問い合わせ
●D.front
TEL&FAX.0766-22-2111
http://www.d-front.jp/

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