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1999年 9月 6日 [ トピックス ]

No.045-2:黒部川、清流ランキングで日本一に


■4年ぶりに清流日本一に
 全国の一級河川を対象に行われた、平成10年の水質調査(建設省実施)の結果が今夏発表され、富山県の黒部川が清流河川全国ランキング第1位になった。
 このランキングは、2カ所以上の水質調査地点をもつ全国109水系168河川を対象に、水質の汚濁度を調べるBOD(生物化学的酸素要求量)などを比較して決定された。黒部川では宇奈月、愛本、下黒部の3地点で調査が行われ、BOD平均値は1リットルあたり0.3mgだった。この結果、同数値が測定された静岡県の安倍川とならび、ともに1位となった。
 黒部川は平成4年から6年まで3年連続で全国1位。今回は2位だった9年のBOD平均値0.4mg/lよりも数値がよかった。

■黒部川の恵み、伏流水が湧出
黒部川は、3,000m級の峰々がそびえる北アルプスに源を発し、清冽な雪解け水や雨水を集めて一気に富山湾へ流れ下る、全国有数の急流河川(全長86km)。流域の年平均降水量は3,000〜4,000mmにも達し、発電や潅漑用水など、貴重な水資源を供給している。
 下流では、扇頂角60度、扇頂から扇端までの距離13.5kmと日本一大きな扇状地を形成。扇状地の扇端部には、伏流水が湧き出しており、「黒部川扇状地湧水群」として環境庁の「全国名水百選」に選定されている。

■18カ所もの清水が点在
 黒部川扇状地の最下流に位置する黒部市生地。町内には、「清水庵の清水」「殿様清水」「弘法の清水」「生地の共同洗い場」などと名付けられた清水(しょうず)が点在しており、その数は18カ所にも及ぶ。四季を通して、清らかな水がこんこんと湧いており、住民の大切な生活用水となっている。「清水庵の清水」を訪れると、澄んだ水が高低差をつけた4つの水槽を勢いよく流れており、その横では果物を冷やしたり、洗いものをしたり、談笑したりする主婦たちの姿。清水はにぎやかに語らう、憩いの場でもある。清流日本一の黒部川と、その恵みである伏流水は人々の生活を豊かに潤しているようだ。

問い合わせ
●建設省北陸地方建設局河川部
025-266-1177
詳しくは、建設省北陸地方建設局のホームページ

●黒部市観光開発室
0765-54-2111
詳しくは、黒部市のホームページ

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