トピックス

アーカイブ

2001年 10月 20日 [ トピックス ]

No.081-4:海洋深層水にロマンをもとめて! 入善町に取水施設完成


●海洋深層水の取水に適した入善沖の富山湾

「名水のまち、海洋深層水のまち」をキャッチフレーズに、富山湾の海洋深層水を使った事業に取り組んでいる富山県入善町。町が建設をすすめていた海洋深層水取水施設がこのたび完成した。富山県内では、滑川市にある県水産試験場に次いで2番目の活用施設となる。
 取水施設は漁港の近くにつくられており、富山湾の水深384メートルのポイントから硬質ポリエチレン管(直径25センチメートル、総延長3,308メートル)を使って1日に2,400トン(本稼働時)の深層水を取水することができる。12月には深層水供給施設が完成し、一般への分水を開始する予定だ。
 海岸から1,000メートル沖で水深約100メートルを超え、急に深くなる富山湾には、海洋深層水の取水に適した海底谷が広がる。海洋深層水とは「太陽光線が届かない、深い所にある海水」をいい、低温安定性、清浄性、富栄養性の特性を持つ。富山湾の海洋深層水は日本海固有水と呼ばれ、水温が年間を通して1〜2度と安定しているのが特徴である。


●深層水展示・体験コーナーも楽しみ  

入善町では、取水した海洋深層水のうち、70パーセントを魚介類の養殖や活魚の蓄養、漁船給水・荷捌き洗浄といった水産分野に、30パーセントを食品製造や化粧品・医療用薬剤の生産、低温利用農作物の栽培など、漁業以外の非水産分野に供給する計画で、地元の水産業の振興や新たな産業の誘致など、海洋深層水を使った地域活性化を目指している。
 深層水供給施設では、供給設備や研究室、実験室のほか、深層水展示・体験コーナーや、富山湾の海底ジオラマ、深層水取水管、深層水を使った商品を展示するコーナーも設けられており、一般の観光客も深層水の魅力に触れることができる。




問い合わせ
●入善町海洋深層水課
TEL0765(72)1100

コメント

その他のトピックス

ページの先頭へもどる↑