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2003年 8月 27日 [ 特産品 ]

No.124-2:富山の地場特産物の栄養成分を公開


●富山の豊かな自然が育んだ海・山・野の幸を調査

 富山県食品研究所では、地場特産物への関心を高め、新たな商品開発や販路拡大に活用してもらおうと、ホタルイカやますずし、大門素麺、バタバタ茶など、地元特産物40品目の栄養成分評価を冊子『とやまの特産物』にまとめ、ホームページでも公開している。
 富山県は3,000m級の立山連峰、急流河川による扇状地、1,000m級の深い富山湾と、独特の地形を持ち、豊かな自然に恵まれている。自然は、海の幸、山の幸、野の幸をもたらし、様々な食文化を育んできた。たとえば、水産物ではブリ、ホタルイカ、シラエビ、ゲンゲなど、農産物では米、呉羽梨、三社柿、入善ジャンボスイカ、早生大かぶなど、加工食品では、ますずし、黒作り、越中味噌、米菓など、富山県特有のものが数多くある。
 しかし、これらは富山独特のもので地域的に食されるものが多いため、科学技術庁(現・文部科学省)発行の『日本食品標準成分表』にはビタミンやたんぱく質値など、栄養的特徴がほとんど記載されていない。そこで同食品研究所では昭和63年から3年かけて地場特産物24品目の栄養評価試験(第1期)、平成 11年から4年かけて16品目の栄養評価試験(第2期)を行い、合計40品目を今回公表した。ちなみに平成3年に公表された第1期の報告書は、商品の開発や販路拡大、生産振興や地産地消、献立作成時の栄養管理に役立つなど、加工業者や生産者、栄養士らから高い評価を受けた


●特産物の特性・由来もわかりやすく紹介

 評価品目は穀類、野菜類、果実類、魚介類、調理加工食品類など13に分類され、米(コシヒカリ)、入善ジャンボスイカ、ゲンゲ・一夜干し、バイ貝、アマエビ、シラエビ、ブリ、とやま牛、昆布巻きかまぼこ、バタバタ茶など、富山を代表する特産物がずらりと取り上げられている。各特産物のエネルギーやたんぱく質、無機質、ビタミン、コレステロール値などの栄養成分の特徴・データのほか、特性・由来、ひと口メモなどが写真付きでまとめられており、特産物のことがひと目でわかるように編集されている。
 同研究所では、「近年、健康への関心が高まり、食品購入の際、嗜好性だけではなく、栄養・機能性も重視されるようになった。富山の特産物への関心を高め、生産振興に生かされることはもとより、新たな商品開発にも活用してもらいたい」としている。

問い合わせ
●富山県食品研究所
TEL076-429-5400
http://www.pref.toyama.jp/branches/1660/

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