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2004年 5月 12日 [ イベント ]

No.143-2:古式ゆかしく1300年の歴史を再現、「売比河鵜飼祭」


●鵜匠の技と水面に揺らめく篝火の情景に魅了されて

 「第7回売比河鵜飼祭(めひかわうかいまつり)2004」が5月23日(日)、婦中町を流れる田島川で催される。この祭は、奈良時代の越中国守であり、万葉の歌人でもある大伴家持が越中国巡察の際に売比河(富山県の中央を流れる神通川の古名)に立ち寄り、鵜飼を「売比河の 早き瀬ごとに篝(かがり)さし、八十伴の男は 鵜川立ちけり」と詠んだことにちなんだイベント。全国に知られる長良川の鵜飼は約1,300年の歴史を持つが、この家持の歌から、越中でも鵜飼が約1,300年前からすでに行われていたことがわかり、その歴史を後世に伝え、町おこしに結びつけたいと平成10年に祭が始まった。
 祭は昼と夜の2部で構成されている。どちらも鵜飼の実演に加え、昼の部(午後3時30分〜6時)では獅子舞、和太鼓演奏、夜の部(午後8時〜9時)では家持卿夫妻の寸劇、詩舞、花火大会などが予定されている。鵜飼の実演では、愛知県犬山市から招かれた3名の鵜匠が烏帽子姿で20羽ほどの鵜を巧みに操りながら鮎などを獲る姿を間近で観賞できる。岸から鵜を操る「かち渡り漁」、田島川に木舟を浮かべて鵜を操る「川舟漁」と趣の異なった漁の様子が楽しみ。また、夜の部では篝火が水面に揺らめき、幻想的な雰囲気を醸し出すのも魅力だ。


●家持が生きた万葉の時代に想いを馳せて

 大伴家持はまた、現在の婦中町鵜坂(うさか)あたりで、「鵜坂川 渡る瀬多みこの我が 馬の足掻きの水に衣ぬれにけり」と詠んだとされているが、ここに登場する鵜坂川も神通川のことをさしているとされ、歌碑が鵜坂神社(婦中町鵜坂)の東側、神通川の堤防に建立されている。古式ゆかしき鵜飼の様子や『延喜式神名帳』に登載された古社の佇まい、家持の歌を味わいながら、遠く万葉の時代に想いを馳せてみるのもいいだろう。

問い合わせ
●売比河鵜飼祭実行委員会
TEL&FAX.076-465-2494(婦中町立鵜坂公民館)

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