とやま観光推進機構、富山県立大学、富士通は、スマートフォン用アプリ「Discover TOYAMA(ディスカバー トヤマ)」を共同開発。このほど配信がスタートした。GPSやビーコンを利用して、観光情報や周辺で使えるクーポン情報などを最適な場所とタイミングで県内の旅行者に提供する。ぜひ、アプリをインストールして富山へ！

●自動でおすすめスポットを表示

　「Discover TOYAMA」の目的は、富山県を訪れる観光客の満足度の向上と、県内観光業の活性化。スマートフォンからのGPS機能で取得した位置情報により、時間や場所に応じた情報を利用者にリアルタイムで発信できるのが大きな特長だ。

　iPhone利用者はApp Store、Android利用者はGoogle Playで「Discover TOYAMA」を検索し、アプリをインストール(無料)しよう。性別や年代などの情報を入力したあと、県内観光地32カ所から訪れたい場所をいくつか選ぶと、トップ画面が表示され、観光地がリストアップされる。

　また、一緒に訪れると良い「おすすめスポット」も自動的に表示。昨年10月から観光客を対象に県内宿泊施設など約60カ所で実施してきたウェブアンケートを集計・分析し、訪問先の満足度や移動ルートなどの結果に基づき、人工知能(AI)が3カ所のスポットを選んで表示する仕組みだ。

　「人気観光地をアプリでもっと楽しむ」には、現在、「立山黒部アルペンルート」「となみチューリップフェア」「新湊きっときと市場」のアプリが組み込まれている。4月15日(土)の全線開通で今シーズンの営業が本格的に始まる「立山黒部アルペンルート」の画面をみると、雪の大谷やみくりが池、ライチョウなどの写真が並んでいる。営業開始後に現地を訪れると、音声案内付きイラストマップが作動する予定。利用者の現在地に応じて、提供する情報が変わる機能だ。

　4月21日(金)から始まる「2017となみチューリップフェア」をタップすると、モデルコースやイベント、スポット、スタンプラリーなどのアイコンが並ぶ。スポットでは、大花壇やチューリップタワー、水上花壇、花の大谷などが紹介されている。マップと連動しており、スムーズに目的のスポットに行けそうだ。園内に設置したビーコンを用いたスタンプラリーも楽しそう。会場6カ所のスタンプエリアに近づき、鍵のアイコンを押してスタンプをもらおう。5つ以上集めると、プレミアムグッズがもらえる。

●JOYFUL CARDでお得に旅する

　画面下の「JOYFUL CARD」をタップすると、美術館や博物館、温泉施設などでサービスが受けられるお得なクーポン券が表示される。画面を施設受付で提示すると利用できる仕組み。位置情報を利用することで周辺の施設を表示することができる。フィルタ機能でエリアとカテゴリーから施設を絞り込むこともできる。これはなかなか便利な機能だ。

　「国内旅行の頻度は？」「自宅から富山県までの主な交通手段は？」―観光まちづくりに役立てるためにアンケートを実施中。毎月40名に富山県のプレミアムな特産品がプレゼントされるので、富山県を旅行した時にはぜひ答えてほしい。

●データベースをAI技術によって解析

　とやま観光推進機構では、県内各地の観光情報とコンテンツを提供。旅行者の属性や周遊状況などについて、個人が特定されない形でデータの収集・分析を行い、マーケティングに生かす。富山県立大学工学部情報システム工学科(岩本研究室、榊原研究室)は、アプリケーション全体の設計と、組み込むコンテンツの制作を担当している。とやま観光推進機構と共同で、県独自の旅行者データベースを構築。このデータベースをAI技術によって解析し、ユーザーに合わせたおすすめやコンテンツを提供するロジックの開発を担う。

　「Discover TOYAMA」は、富士通が開発したスマートフォン向けのアプリケーション実行基盤技術「プレイスサービス」を導入した初めての事例。GPSやビーコンを利用し、利用者の現在地や時刻に応じて、さまざまなアプリケーションを自動的に利用可能にするもので、利用者に最適な情報を提供することができる。

　公益社団法人とやま観光推進機構では、「富山県の旅行の際にはDiscover TOYAMAをインストールし、スマホ片手に県内各地を旅してください。どんなおすすめ情報が画面に表示されるか、お楽しみに」と話している。

■インストール方法

下記特設ページやQRコードからインストールしてください。

http://info-toyamaform.jp/app/