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2015年 12月 28日 [ トピックス ]

No.737:漫画ファン必見! 冬休みに高岡と氷見の人気スポットへ

 富山県は漫画界二人の巨星のふるさと。ドラえもんファン待望の「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」が高岡市美術館(高岡市中川)にこのほどオープンした。高岡時代の作品や原画、仕事道具などを展示。今年8月に「藤子不二雄Ⓐアートコレクション」として展示内容を一新した「氷見市潮風ギャラリー」(氷見市中央町)もファン必見のスポット。忍者ハットリくん、怪物くんらが迎えてくれる。冬休みは北陸新幹線で高岡、氷見へ。人気漫画と作者の世界に触れよう!

●「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」オープン


▲高岡銅器製のドラえもん像
©Fujiko-Pro(左)
▲高岡市 藤子・F・不二雄
ふるさとギャラリー入り口は
ピンクの「どこでもドア」(中央)
▲氷見市潮風ギャラリーでは、
怪物くんのモニュメントが出迎えてくれる
©藤子スタジオ(右)

 「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」は、「ドラえもん」などを生み出した高岡市出身の漫画家、故藤子・F・不二雄氏(1933~96)のギャラリー。同市が美術館2階の全フロアを使って開設した。高岡で過ごした幼少期から20歳までの足跡や代表作のカラー原画、ドラえもん作品などを紹介。夢にあふれた作品を生み出した原点に触れることができる。

 入り口のゲートは、ピンクの「どこでもドア」。ドアの向こうの世界に誰もが胸高鳴るだろう。プロローグ「原点としての高岡」では、藤子・F・不二雄氏の手作り「幻燈機」を再現し、幼少期や少年時代の写真、昭和初期の高岡の風景などを映し出す。原点としての高岡「手塚治虫先生との出会い」(※「塚」は旧漢字)では、中学1年生のときに見て衝撃を受けた手塚氏の作品『新寶島』との関わりを紹介。手塚氏から「藤子不二雄」宛に送られたハガキも展示している。歴史小説「ベン・ハー」(未発表作・藤子不二雄Ⓐ氏との共著)を漫画化しようと、藤子・F・不二雄氏と藤子不二雄Ⓐ氏は1952年頃に画を描いた。高校を卒業し、手塚治虫氏を訪ねたときに描きかけの原稿を持参した際、手塚氏は完成度の高さに驚き、「すぐにも驚くべき大作を出版するのではないか」と期待とおそれを感じたそうだ。

 原点としての高岡「ふるさと高岡」では、14歳のときに描いたと思われる肉筆のまんが冊子「妖怪島」(116ページ)、高校生の頃の肉筆回覧誌「少太陽」(藤子不二雄Ⓐ氏との共著)など貴重な作品を展示している。

 「ドラえもん」コーナーには、富山の方言で「こわい(固い)」という台詞がある画や、空き地でスキーを滑り、雪遊びするシーンを描いたものなど、高岡の風景が感じられる作品を展示している。漫画家としての原点、夢を育んだ故郷への想いが伝わってくる。

 企画展示室では、神奈川県の「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」と連携した企画展「原画展 大長編ドラえもん」を開催している。大長編18作品の原画を3期にわけて展示。第1期では、「のび太の宇宙小戦争」、「のび太の魔界大冒険」、「のび太の海底鬼岩城」などを見ることができる。


▲クリアファイルやペンケース、
メモ帳などが揃ったギャラリーグッズ
©Fujiko-Pro

 高岡の伝統産業「高岡銅器」で製作された「ドラえもん像」や、漫画作品を読むことができるライブラリーもある。ドラえもん像は1970年連載当初のようなややぽっちゃりとしたプロポーション。上部から現在のドラえもんがこっそりとのぞきに来ているシーンをイメージして造られている。ギャラリーショップでは、「こわい(固い)」の台詞が入った漫画1ページ分を表紙にしたクリアファイルや、ギャラリーのロゴをデザインしたペンケース、クリアファイル、メモ帳、ドラえもんを描いたマスキングテープ、お祝い袋、アンキパンラスクなど、ギャラリー限定商品がずらりと並ぶ。ぜひお土産に選びたい。

 高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーでは、「高岡は藤子・F・不二雄先生と藤子不二雄Ⓐ先生が漫画家になりたいという夢を育んだ場所です。漫画家としての原点に触れ、さらに深く作品世界を楽しんでいただきたく、ギャラリーを開設しました。展示を通して、子どもたち、かつて子どもだった大人たちが未来へと向かえるように背中を押すことができればと思っています」と話している。

●リピーターも満足! 「氷見市潮風ギャラリー」リニューアル

 氷見市出身の漫画家、藤子不二雄Ⓐ氏の作品を紹介する「氷見市潮風ギャラリー」の大規模リニューアルは、2007年10月の開館以来初めて。(株)藤子スタジオ、(株)小学館、(株)小学館集英社プロダクションの監修・協力で展示内容を一新した。一度見学した人もこの機会に再訪してほしい。

 藤子Ⓐ作品で子どもたちに人気が高いのは、忍者の里・伊賀から東京に出てきたハットリくんが巻き起こす騒動を描いた「忍者ハットリくん」と、怪物ランドのプリンスとそのお供のオオカミ男、ドラキュラ、フランケンが人間界へやって来て、痛快な事件の数々を引き起こす「怪物くん」。両作品の第1話の複製原画を全ページ展示しているので、じっくり読んでいきたい。物語のプロローグに発想や着眼点の素晴らしさを感じずにはいられない。

 “人間のココロ”を取り扱う喪黒福造を主人公にした「笑ゥせぇるすまん」や、少年漫画初のゴルフ漫画「プロゴルファー猿」、「ウルトラB」、「シルバークロス」、「魔太郎がくる!!」などは貴重なコミックス第1巻の表紙の複製原画を展示。ギャラリー初登場の作品が見逃せない。また、藤子Ⓐ氏の作品中にふるさとの風景が描かれた「少年時代」や「まんが道」などの複製原画や、富山湾に浮かぶ雄大な立山連峰と唐島を背景にした「忍者ハットリくん 氷見を翔ぶ」の大きな原画も見応えがある。

 藤子Ⓐ氏のデビュー当時からの膨大な作品をすべて網羅した作品年表などの展示もあり、その足跡に圧倒される。

 1階受付横では、従来からのキャラクターグッズに加え、12月1日より新グッズを販売している。今回発売となったグッズは、ポストカード(全24種類)やクリアファイル(全2種類)、一筆箋(1種類)で、潮風ギャラリーに展示されている藤子Ⓐ氏のアートワークを使用したものや、今回のために新たにデザインされたものに加え、藤子Ⓐ氏がキャラクターを浮世絵風にアレンジしたユニークな作品を使用したものも含まれている。いずれも氷見市内限定販売なのでお土産としても見逃せないものとなっている。


▲「デジタルまんがスクリーン」
(「笑ゥせぇるすまん」喪黒福造ver.)(左)
▲氷見市潮風ギャラリー・エントランス
©藤子スタジオ(右)

 2階の「藤子不二雄Ⓐデジタルまんがスクリーン」では、最新のデジタル技術で藤子不二雄Ⓐワールドを楽しめる。「フキダシステム」<カメラの前の人物を検出し、反応によって個別に文字や画像、動画を表示する次世代のインタラクティブ(双方向)なデジタル技術>で、来館者がスクリーンの中で漫画(「笑ゥせぇるすまん」と「忍者ハットリくん」の2パターン)のキャラクターと“共演”できる。動作に合わせて、体が太ったり、細くなったり、ゆがんだりして見えるのもユニークだ。

 「まんが図書室」では、藤子Ⓐ氏のコミックスを閲覧できる。スマートフォンやタブレット端末でデジタルコミックスを試し読みできるコーナーもあるので利用しよう。

 氷見市商工観光・マーケティング・おもてなしブランド課では、「氷見市潮風ギャラリー(藤子不二雄Ⓐアートコレクション)は、クオリティの高いまんがのまち“氷見市藤子不二雄Ⓐまんがワールド”創生の拠点施設です。忍者ハットリくんカラクリ時計、キャラクター像など、藤子Ⓐ氏ゆかりの作品が数多く見られるまんがロードに面しているので、まちなかの散策と合わせて、ぜひいらしてください」と話している。

問い合わせ
「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」について
●高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー
TEL.0766-20-1170
FAX.0766-20-1171
http://fujiko-artgallery.jp/

「氷見市潮風ギャラリー(藤子不二雄Ⓐアートコレクション)」について
●氷見市商工観光・マーケティング・おもてなしブランド課
TEL.0766-74-8036
FAX.0766-74-4004
http://www.city.himi.toyama.jp/
●氷見市潮風ギャラリー
TEL.0766-72-4800

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