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2015年 7月 22日 [ イベント ]

No.716:日本一の木彫りの町で世界の木彫刻家の技に触れる!「南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ2015」開催

 「南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ2015」が8月18日(火)~30日(日)、南砺市・井波別院瑞泉寺境内を会場に開催される。4年に一度、世界各国から招待した彫刻家が原木から作品を完成させるまで野外で公開制作を行う木彫刻の祭典。世界の木彫り文化に親しめる貴重な機会となる。7月の井波太子伝会&いなみ太子伝観光祭も併せて紹介!

●海外11カ国の木彫刻家が井波へ


▲「南砺市いなみ
国際木彫刻キャンプ2015」
のポスター

 「南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ2015」は、“木彫りを通して世界をつなぐ”をキャッチフレーズに、旧井波町時代の平成3年から4年に一度開かれており、今年で7回目。井波彫刻発祥の地・瑞泉寺に、アルゼンチン、オーストラリア、ハンガリーなど海外11カ国11名、国内2名、県内2名の木彫刻家と地元井波の2グループが集い、それぞれの国の民族、伝統、文化をテーマに木彫刻作品を公開制作する。スイス、モンテネグロが今回初参加し、7回目までの総参加国・総人数は42カ国・84名となる。

 作品の出来を競い合うコンクール方式ではなく、招待作家や見学者が交流し、異なる伝統・文化に触れることができるキャンプ方式となっているのが大きな特徴。世界各国の木彫り文化に親しみ、体感できる貴重な機会となるだろう。


▲前回2011年のキャンプの様子

 公開制作は8月18日(火)~28日(金)に行われる。原木は、長さ約1.8m、直径約50cmの楠の丸太。木彫刻家がチェーンソーや槌、ノミなどを巧みに使って、木に新たな生命を吹き込んでいく。コンコンと小気味のいい槌音、楠の良い香りを体感しながら、制作の様子を間近で見学したい。瑞泉寺は、北陸随一の大伽藍(だいがらん)を誇る古刹(こさつ)。井波彫刻の粋を集めた歴史的木造建造物と木彫刻作品のコラボレーション、アートを通した異文化交流が楽しみだ。

 制作作品展示は8月31日(月)~9月6日(日)、制作会場の瑞泉寺境内にて。9月9日(水)~20日(日)には「キャンプ2015作品展」が井波総合文化センターで行われる。なお、6回までのキャンプで制作された作品は121体にのぼる。閑乗寺公園や芸術の森公園、大門川河川公園など、南砺市井波地域で常設展示されているので、町歩きを楽しみながら鑑賞してみてはいかがだろう。

●必見!片岡鶴太郎×井波彫刻共同作品公開制作

 会期中には、さまざまなプログラムが繰り広げられる。「全国地域ブランドサミットINなんと」<8月22日(土)、瑞泉寺太子堂>は、全国地域ブランド連携協議会の南砺市、三重県松阪市、和歌山県有田市など全国14市町が集結し、各地の特産品や観光資源をアピールして活性化を考えるイベント。基調講演「地域ブランドの確立による地域経済の活性化」、パネルディスカッション「地域を輝かせるモノづくりの力」、「片岡鶴太郎×井波彫刻共同作品公開制作」、「トークショー『流れのままに』 片岡鶴太郎」が予定されている。「片岡鶴太郎×井波彫刻共同作品公開制作」では、片岡鶴太郎さん(俳優・画家)が、自ら描いた龍の原画をもとに制作された井波彫刻のついたてに色付けする様子を瑞泉寺太子堂で公開。片岡さんが井波彫刻に新たな命を吹き込む現場を目の当たりにできる。

 「世界をつなぐ大きな輪~625のこだま~」<8月23日(日)、本町通り>では、南砺市の子どもたちが、十二支の絵を描いた直径9.5cmの木の珠をつなぎ、世界をつなぐ大きな輪づくりに挑戦する。木の珠は、井波開町625年に合わせて625個。富山大学芸術文化学部の学生が十二支を描き、子どもたちが色付けしたもの。ひもでつなぐと、長さ65mほどになり、見応えがある。

 他にも、キャンプ会場・井波をモチーフにした“絵を描くコンクール”や“フォトコンテスト”を実施するほか、8月1日~30日には、富山空港の1階ロビーに過去の木彫刻作品を展示し、キャンプをPRする。

 関連イベントとして、「玉屋庄兵衛 からくり人形展」<8月8日(土)~9月6日(日)、井波彫刻総合会館>も楽しみだ。祭り山車の上で華麗に舞い踊る人形など「からくり人形」の作り手として著名な九代目玉屋庄兵衛が人形の美を追い求めた、からくり人形の魅力を紹介する展示となる。8月22日(土)・23日(日)には実演&トークショーも開催される。

 井波美術館では、「棟方志功とゆかりの作家たち」<8月5日(水)~9月6日(日)>をキャンプに合わせて開催。戦後福光町(現南砺市)に疎開していた棟方志功と交流のあった作家たち、同時代に活躍した作家の作品を鑑賞することができる。

  南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ実行委員会事務局では、「北陸新幹線開業後の初めてのキャンプとなります。首都圏から近くなった富山県南砺市井波で世界の木彫刻家の制作風景や作品を鑑賞ください。キャンプ2015のホームページでは、過去の作品も掲載しています。ぜひご覧ください」と話している。

●いなみ太子伝観光祭、井波の夏を彩る木遣り町流し


▲いなみ太子伝観光祭

 7月21日から瑞泉寺で始まった年に一度の伝統行事「太子伝会(たいしでんえ)」<29日(水)正午まで>。聖徳太子の生涯を描いた八幅の絵軸を使って、仏の教えを説く「絵解き」と、聖徳太子の二歳像のご開帳が行われる。この行事は、1710年ごろから、寺の宝物などの虫干しを兼ねて始まったとされ、八幅の絵軸は、瑞泉寺を開いた綽如(しゃくにょ)上人が後小松天皇より拝領したもの。僧侶が場面を指しながら、太子一代の遺徳を語る。

 太子伝会に合わせ、「いなみ太子伝観光祭」が7月25日(土)・26日(日)、八日町通り、交通広場、本町通り、瑞泉寺境内などで行われる。木遣り唄とともに巨木を勇壮に曳きまわす「木遣り町流し」や、井波彫刻の技や歴史を唄う民謡「木彫り音頭町流し」、「太子音頭奉納踊り」、「氷の彫刻」、「よさこいフェスティバル」など、多彩な行事が予定されている。メイン行事の「木遣り町流し」は25日(土)18:00から。男衆が和紙で作った「采配」、女性が「扇子」を手にして踊る姿が印象的だ。「氷の彫刻」では、地元井波の彫刻師とシェフがノミを使って氷の彫刻を仕上げる実演や、一般参加の体験部門もある。暑い夏、歴史ある町並みに氷の彫刻で涼を感じたい。

 いなみ太子伝観光祭実行委員会(南砺市商工会井波事務所)では「木遣り町流しや木彫り音頭町流しなどには総勢200人が参加し、井波の夏の夜を盛り上げます。太子伝会で聖徳太子の一生に触れ、木遣りで木彫りの里・井波の心意気を感じてほしいですね」と話している。

問い合わせ
「南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ2015」について
●南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ実行委員会事務局(南砺市井波総合文化センター内)
TEL.0763-82-5885
FAX.0763-82-5609
http://inami-camp.city.nanto.toyama.jp/

「井波太子伝会」について
●井波別院瑞泉寺
TEL.0763-82-0004
FAX.0763-82-0013
http://www.geocities.jp/inamibetuinzuisenji/

「いなみ太子伝観光祭」について
●いなみ太子伝観光祭実行委員会(南砺市商工会井波事務所)
TEL.0763-82-0184
FAX.0763-82-0189
http://www.shokoren-toyama.or.jp/~nanto/

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