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2014年 6月 11日 [ トピックス ]

No.661:映画「春を背負って」 公開間近! 夏の誘客戦略「東京駅スーパージャック」展開中

立山連峰をはじめ、県内各地で撮影された映画「春を背負って」が6月14日(土)から全国東宝系劇場で公開される。映画とタイアップした「東京駅スーパージャック」もスタートし、雲上に広がる青い空のような“富山Blue”が東京駅を染めている。東京・有楽町のいきいき富山館では、映画の公開記念展を開催中。スクリーンや東京駅で立山連峰の雄大な自然景観を感じたあとは、実際に富山旅行へ。高志の国文学館、富山きときと空港、県民会館分館内山邸でのパネル展も話題。ぜひ映画の雰囲気を味わってほしい。

●立山連峰の大自然をスクリーンで感じて!!


▲(C)2014「春を背負って」製作委員会(左)
▲「東京駅スーパージャック」
(丸の内中央口横・大型LEDビジョン)(右)

 映画「春を背負って」は、標高3,000m級の峰々が連なる立山連峰を舞台に家族の物語を描いた作品。初監督作品「劔岳 点の記」で日本アカデミー賞最優秀監督賞など数多くの賞を受賞した木村大作監督の最新作だ。笹本稜平氏の同名小説が原作だが、その舞台を奥秩父から立山連峰の大汝山(おおなんじやま)に建つ山小屋に変更して映画化した。テーマは「人の居場所」。厳しさと優しさを併せもつ大自然の中で、父から子へと受け継がれる想い、仲間を想う人たちにスポットが当てられている。

 ストーリーを紹介しよう。立山連峰で山小屋「菫(すみれ)小屋」を営む厳格な父・勇夫(小林薫さん)に育てられた長嶺亨(松山ケンイチさん)。東京の金融会社でトレーダーとして多忙な日々を送っていたが、ある日、父の訃報が届く。通夜のため実家に戻ってきた亨を母・菫(檀ふみさん)や山の仲間が出迎える。葬儀後、亨と菫は勇夫のもとで働いていた高澤愛(蒼井優さん)を連れて菫小屋へ。父の想いに触れた亨は、都会での生活を捨て、菫小屋を継ぐ。慣れない仕事に悪戦苦闘する亨の前に、父の友人と名乗る“ゴロさん”(豊川悦司さん)が現れる。愛の天真爛漫な笑顔、ゴロさんの自然に対する姿勢に接しながら、亨は新しい自分の人生に向き合い始める――。

 6月8日、「春を背負って 凱旋プレミア 富山県庁前トークイベント」が県庁正面広場で開かれた。木村監督は「標高3,000mという場所に俳優を連れていって、そこで湧き上がる感情や素の姿を撮ることができたと思います。これまでで最高に楽しく撮影できました。ものすごく泣ける映画。ぜひ観にきてほしい」と、映画への想いを語った。

 松山ケンイチさんは「本日、集まってくださった大勢の人の熱を感じています。それに応えられる映画に仕上がったと思う。立山の美しさ、人の美しさを描いた作品。山は鎧を脱がせ、自分を裸、素にしてくれました。公開後、たくさんの人が立山に登ってくれると思います」、蒼井優さんは「映画のテーマは“人の居場所”。富山、立山の皆さんが私たちの居場所を作ってくれました。立山での撮影は昨年4月から7月までの3カ月ほど。その間、ただの人になれました。年齢、性別に関係なく、大勢の人と“人対人”として触れ合えて、幸せでした」と話した。豊川悦司さんは「映画は人との触れ合い、家族の絆、葛藤を描いています。撮影は過酷でしたが、山に登ったご褒美として、あの絶景はどこでも味わえるものではない。自分たちの町、自分たちの県にあるということはすごい誇り、財産だと思います」と立山の魅力を力強く伝えた。

●ロケ地マップを片手に県内を散策しよう


▲(C)2014「春を背負って」製作委員会
※ポスターの画像(左)
▲映画の解説や県内ロケ地などを紹介した
「春を背負って タブロイド版特集号」(右)

 映画の撮影は、延べ60日間の山岳ロケが敢行された立山連峰をはじめ、県内各地で行われた。富山県ロケーションオフィス(富山県観光課内)が山岳地以外の県内ロケ地のコーディネートから美術補助、弁当運びまで全面協力した。

 ロケ地を紹介しよう。物語の舞台となる「菫小屋」は、立山連峰の最高峰・大汝山(標高3,015m)の「大汝休憩所」で撮影が行われた。木村監督率いる撮影隊は、標高2,450mの室堂平から大汝山までのルートを重い機材を背負って何度も往復。キャスト、スタッフがシュラフ(寝袋)で雑魚寝の生活を送りながら撮影を進めたという。室堂ターミナル直下、高さ20mに迫る雪の壁が続く「雪の大谷」は亨と母の菫が一緒に山小屋へ向かうシーンに登場する。

 立山山麓の「芦峅寺雄山神社(あしくらじおやまじんじゃ)」は、荘厳な雰囲気を漂わせる杉木立の中で亨と幼馴染の家具職人・聡史(新井浩文さん)が語りながら歩くシーンの撮影場所となった。粟巣野のキャビネットメーカー「KAKI工房」は聡史が働く「粟巣野家具工房」として登場する。

 富山市宮尾にある「内山邸」は江戸時代の豪農屋敷の重厚な構えを残す邸宅(国登録有形文化財)。映画では亨の実家「民宿ながみね」として、父・勇夫のお通夜のシーンなどが撮影された。県東端に位置する朝日町を流れる舟川の川べりは桜の名所。映画のタイトルバックに登場し、桜並木越しに雄大な立山連峰が顔をのぞかせる。

 これからの季節、上映館などで配布中の「春を背負って タブロイド版特集号」(企画・制作/北日本新聞社、協力/富山県)のロケ地マップを片手に県内を散策してみてはいかがだろう。また、夏山シーズンに立山登山やトレッキングも楽しんでほしい。

●富山のとびっきりの青で染める「東京駅スーパージャック」


▲丸の内中央口横の大型LEDビジョン
(284インチ1面)(左)
▲富山湾鮨のポスターと
映画「春を背負って」のワンシーンを投影した
丸の内地下通路の大型ビジョン(右)

 映画とコラボした「東京駅スーパージャック」は、富山県の夏の誘客戦略「立山黒部+富山」の一環。知名度の高い立山黒部アルペンルートを活用し、立山黒部での登山・トレッキングと下山後の富山旅行を提案する事業だ。

 東京駅の丸の内南北通路、丸の内地下通路、京葉通路では65インチ大型ビジョン<合計36面、6月30日(月)まで>、丸の内中央口横には大型LEDビジョン<284インチ1面、7月6日(日)まで>、各ホームへの階段に大型ポスター<集中貼り、B0版、35枚、6月15日(日)まで>を展開しているので、すでに見られた方もいるだろう。テーマは「富山Blue(富山のとびっきりの青)」。富山湾や立山連峰などを象徴する自然の青が東京駅を鮮やかに彩っている。大型ビジョンでは、“富山で休もう。”のポスター画像(「黒部峡谷」、「五箇山」、「富山湾鮨」、「帆船海王丸と新湊大橋」など)と、映画「春を背負って」の画像(舟川べりの桜並木、菫小屋と青い空、山岳景観など)を投影。「立山黒部+富山」の魅力をアピールしている。

 6月18日(水)・19日(木)には東京駅近くの東京海上日動火災保険の本社ビルで、同社とのコラボ企画として、県産品の販売と観光PRが行われる。また、映画の公開に合わせ、6月14日(土)~27日(金)、TOHOシネマズ日劇(銀座)、シネマメディアージュ(お台場)、新宿ピカデリー(新宿)など首都圏の映画館33館で北陸新幹線開業などをPRするCMが放映される。北陸新幹線用新型車両や富山県射水市出身の落語家・立川志の輔さんが登場するのでお楽しみに。

 富山県観光課では、「1日に約40万人が利用する東京駅を、富山湾や立山連峰など、富山の豊かな自然を象徴する“富山Blue”一色に染める“東京駅スーパージャック”。ハイライトは、6月30日(月)~7月6日(日)です。中央通路で大型電照シート(14面)、大型ビジョン(65インチ、14面)、大型ポスター(B0版、40面)を展開します」と話している。

●公開記念展、パネル展の見学へ


▲映画「春を背負って」公開記念展
(いきいき富山館・情報館)
▲衣装、小道具などを展示

 東京・有楽町のいきいき富山館では、“映画「春を背負って」公開記念展”を6月15日(日)まで、情報館で開催。ポスターや映画台本、監督・キャストのサイン色紙、衣装、小道具などの展示のほか、立山黒部アルペンルートや内山邸など富山への誘客を図れるよう、ロケ地の紹介に工夫を凝らしている。来館者からは山小屋の場所(大汝山)の問い合わせが多く、若い女性たちから「立山は初心者でも登ることができますか」といった質問も寄せられているという。

 富山でのパネル展示も見学したい。高志の国文学館では7月21日(月・祝)まで、エントランスホールで映画のシーンなどの写真パネル、映画台本、エキストラ用Tシャツ、パンフレットの展示、メーキング映像の放映を行っている。

 富山きときと空港でも6月11日(水)~7月3日(木)、1F中央ロビーで写真パネル、エキストラ用Tシャツの展示、メーキング映像の放映を行う。ロケがあった内山邸では秋頃まで、映画で使用されたセット備品や写真パネル、衣装、サイン色紙などを展示している。

 富山県ロケーションオフィスでは、「いよいよ映画の公開が迫ってきました。全国の方に立山連峰をはじめ、富山の美しい風景をスクリーンで楽しんでほしいですね。そして、ぜひ富山へお越しください。ロケ地めぐりも富山旅行を満喫する方法です。監督、俳優、スタッフの息遣いを感じてください」と話している。

問い合わせ
「春を背負って」について
●富山県ロケーションオフィス(富山県観光・地域振興局観光課)
TEL.076-444-6789
FAX.076-444-4404
http://www.location-toyama.jp/

「東京駅スーパージャック」について
●富山県観光・地域振興局観光課
TEL.076-444-9662
FAX.076-444-4404
http://www.info-toyama.com/(とやま観光ナビ)
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1401/

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