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2014年 2月 19日 [ トピックス ]

No.645-2:鉄男さん・鉄子さん、鉄道ファンへ、電車王国・富山に乗りに来て

富山県内の路面電車や観光列車にユニークな車両が続々登場。富山地方鉄道(株)は富山市内軌道開業100周年を記念し、昭和の面影を伝える「レトロ電車」の運行を始めた。同鉄道では、「アルプスエキスプレス」、「ダブルデッカーエキスプレス」と、個性的な観光列車も走っている。高岡市と射水市を結ぶ路面電車・万葉線(株)の「ドラえもんトラム」も大人気。県内のユニークな電車をぜひ見に来て、乗りに来て!

●木の温もりいっぱいの「レトロ電車」


▲レトロ電車の車内

 「レトロ電車」は、“半世紀前の子どもたちが路面電車に初めて乗ったときの感動をもう一度”をテーマに、1965年製の7000形車両をリニューアルさせた観光車両。来年春の北陸新幹線開業に向け、観光資源として活用していく考えだ。

 デザインは、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」を手がけた工業デザイナーの水戸岡鋭治氏が担当した。外観は2色で、上部がクリーム、下部がグリーンメタリック塗装と、懐かしさの中にもモダンな雰囲気を漂わせる。内装は、床やベンチ、背もたれに木材を使用。テーブルも設けられ、温もりや安らぎが感じられる空間に仕上がっている。運転席の後ろには丸窓と踏み台があり、運転士の目線で進行風景を楽しむことができる。電車が大好きな子どもには特別な場所になりそうだ。車内の照明には、かつて使われていた丸いランプを再利用。柔らかな光が温もりのある空間を演出する。

 ゴットン、ゴットンと、電車は約半世紀を経てきたとは思えないほど軽やかな音を響かせて走る。優しい手触りの木製つり輪につかまりながら、また木製のベンチに腰掛けながら眺める車窓の景色もいつもとは違ったように感じられるから不思議だ。

●観光列車の特等席へ


▲アルプスエキスプレス(左上)
▲アルプスエキスプレスの2号車の車内(右上)
▲千垣橋梁を渡るダブルデッカーエキスプレス(左下)
▲ダブルデッカーエキスプレスの2階席(右下)

 3両編成で、流線形の近未来的なデザインと丸目のライトが印象的な「アルプスエキスプレス」。“レッドアロー”の愛称で親しまれている16010型をベースにリニューアルされ、2011年12月から運行が始まった。先述の水戸岡鋭治さんがデザインを担当。内装には、無垢の木材を窓枠や床に使用し、温もり感を演出。1・3号車には、4人掛けテーブル付コンパートメント(仕切り)シートや木製カウンター、木製の肘掛シートなどがある。出入り口付近には跳ね上げ式ベンチを採用し、立席や自転車などの乗車にも対応している。

 2号車には、景色を一望できる外向きのカウンター席、カップルシート、4人掛けテーブル付コンパートメントシート、木のクローゼットなどが配置されており、高級感溢れるインテリアに旅の思い出も深まりそうだ。軽食や飲み物などを販売するブースもあり、アテンダント(案内スタッフ)が観光案内や飲食物を販売する。

 「ダブルデッカーエキスプレス」は、中間に2階建て車両を組み込んだ3両編成の観光列車。もともと京阪電鉄で活躍してきた特急車両をリニューアルさせて、2013年8月にデビュー。2階建て車両は全国的に珍しく、地方の鉄道では初めての試み。赤とオレンジのツートンカラーがトレードマークで、2階建て車両には京都三大祭りの1つ「時代祭行列絵図」が施されている。京阪電鉄の鳩マークを復刻したヘッドマークも鉄道ファンに人気だ。

 2階席は、視点が通常車両より1m以上高くなるため、より遠くまで見渡すことができる。立山連峰や田園風景など、車窓に広がるパノラマビューを楽しみたい。

 「レトロ電車」は、南富山駅前~大学前間を、「アルプスエキスプレス」、「ダブルデッカーエキスプレス」は電鉄富山~宇奈月温泉間を運行。詳しい運行ルートやダイヤについては富山地方鉄道(株)ホームページ(http://www.chitetsu.co.jp/)から確認を。

●おなじみのキャラクターが迎えてくれる「ドラえもんトラム」


▲ドラえもんトラム

 「ドラえもんトラム」は、高岡市出身の漫画家、藤子・F・不二雄氏の代表作「ドラえもん」のキャラクターをデザインしたラッピング電車で、2012年9月、万葉線に登場した。以来、国内外から観光客が訪れ、累計乗客数は20万人を超えている。

 低床車両「アイトラム」1編成にドラえもんをイメージした青色のシートが貼られている。車体には、赤いリボンと黄色い鈴。両方のフロントガラスにドラえもん、窓にはのび太君やドラミちゃん、しずかちゃんらおなじみのキャラクターの線画。「どこでもドア」を思わせるピンク色の乗降口から入ると、天井にはドラえもんやジャイアン、スネ夫らがタケコプターで空を飛んでいる。車内には「ひみつ道具」が散りばめられ、ドラえもんの大好物のどら焼きも描かれている。ドラえもんファンには必見のトラムなのだ。

 「ドラえもんトラム」は、高岡駅~越の潟(射水市)間を運行。詳しい運行ルートやダイヤについては万葉線(株)ホームページ(http://www.manyosen.co.jp/)から確認を。

 富山県はユニークな車両がそろう電車王国。来年春には北陸新幹線が開業し、さらに魅力がアップする。鉄男さん、鉄子さん、鉄道ファンはぜひ富山を訪れてほしい。

問い合わせ
「レトロ電車」、「アルプスエキスプレス」、「ダブルデッカーエキスプレス」について
●富山地方鉄道(株)鉄軌道部営業課
TEL.076-432-5540
FAX.076-442-6089
http://www.chitetsu.co.jp/

「ドラえもんトラム」について
●万葉線(株)総務部総務課
TEL.0766-25-4139
FAX.0766-25-4119
http://www.manyosen.co.jp/

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