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1998年 12月 4日 [ トピックス ]

No.027-1:棚田のオーナーを全国から募集


■棚田のオーナー会員を募集
 富山県氷見市にある棚田地帯の長坂地区で、市と長坂地区の住民らが、棚田のオーナー制を来年春から実施する。これは市が農家から借り受けた棚田を、全国から募ったオーナーに貸し付けるもの。今月12月末には、氷見市のホームページで情報が公開され、来年1月末にはオーナーの募集を開始する。

■地域の活性化に願い
 山の急傾斜地に作られた棚田は、山間地の土砂の流出や洪水を緩和する機能を持ち、景観は日本の農村の原風景とも言われる。しかし、一方では農村集落の過疎化、高齢化が進み、耕作放棄地が増えている。そこで、オーナー会員と地元住民との交流による地域活性化と棚田の保全を目的に、オーナー制の実施に踏み切った。

■田植えや稲刈りを体験
 1回目は、1区画約100m2の棚田を20区画用意し、1区画を1家族または5人以内のグループに、年間3万円で貸し付ける。
 オーナーになると、5月の田植えや9月の稲刈りが体験できるほか、希望者はアゼ作り、草刈りなどの農作業にも従事できる。棚田の管理や農作業の指導などは、地元の農家が受け持つ。秋には、収穫したコシヒカリ約40kgと、ジネンジョや梅干しなど氷見市の農業特産品がセットで届けられる。

■富山湾に浮かぶ立山連峰を望む景勝地
 氷見市は冬の寒ブリ漁など、漁業の町として全国的に有名であるが、稲作も盛んだ。オーナー制を始める長坂地区は、粘土質の土壌から採れるおいしい米の産地として知られる。
 市経済部農政課の宮田隆主任は、「なだらかな丘陵地に広がる長坂地区で、1日のんびり過ごしていただくだけでも、都会の方々にとっては大きな気分転換になると思います」と話す。すでに全国から問い合わせがあり、好評であれば他の地区でもオーナー制を導入していきたいとしている。

問 ●氷見市経済部農政課
〒935-8686 氷見市丸ノ内1番1号
TEL 0766-74-8086
http://www.city.himi.toyama.jp/tanada/tanada.html

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