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2011年 8月 10日 [ トピックス ]

No.518-2:高岡銅器から新ブランド「KANAYA(カナヤ)」誕生


 富山県の伝統産業、高岡銅器から新ブランド「KANAYA(カナヤ)」が誕生した。高岡銅器協同組合の有志13社が立ち上げたもので、プロジェクトには、プロダクトやファッションなど国内外で活躍する6組8人のデザイナーが参画。今秋、サイドテーブルなどの新製品を発売する。来年1月にはフランス・パリで開かれる国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」に出展する予定。

●現代のライフスタイルに合わせたデザイン性の高い製品

 富山県の伝統産業、高岡銅器から新ブランド「KANAYA(カナヤ)」が誕生した。銅器卸業者でつくる高岡銅器協同組合の有志13社が立ち上げたもので、プロジェクトには、プロダクトやファッションなど国内外で活躍する6組8人のデザイナーが参画。既成概念に捉われず、伝統産業に新しい風、感性を吹き込むことで、高岡銅器に潜在する美意識を最大限に引き出すものづくりに取り組む。

 7月26日~28日には、東京都港区北青山でブランド発表会を開き、ブランドの紹介とともに、今秋発売予定の新製品を展示。訪れたバイヤーやデザイナーらから高い評価を得た。

 高岡銅器は、1611年(慶長16年)加賀藩二代藩主、前田利長が町の繁栄を図るために7人の鋳物師を高岡市金屋町に呼び寄せたことが起こりで、今年で400年を迎える。プロジェクトでは、伝統産業の技や精神を受け継ぎながら、現代のライフスタイルに合わせたデザイン性の高い商品を開発。新たなビジネスモデルを創出し、業界の活性化や、インターナショナルブランドへの成長を目指す考えだ。

 「KANAYA」のブランドネーミングは、高岡鋳物発祥の地「金屋町」から命名。ブランドロゴは、熱く溶けた金属を鋳型に流し込む「瞬間」をイメージしたデザインで、400年の歴史をもつ高岡の鋳物技術が今もなお生き続けていることを表現している。

●メード・イン・高岡の魅力を発信!「Tray Style」をテーマにした製品も

 7月のブランド発表会では「Tray Style」をテーマにした製品を公開した。高岡銅器では、これまでサイドテーブルやトレイなどの製品が少なかったことから、多様化するライフスタイルの中、手軽で機能的、変幻自在に使い方が広がるトレイスタイルを提案。トレイ、フレーム、オプションとデザインの組み合わせが自由で、小スペースでも楽しめるものとなる。今秋発売に向けて、現在、製品の細部のデザインを詰めている段階だ。

 たとえば、製品「SO+01」(デザイン:SOMA DESIGN)は、大地から芽吹く金属の花をイメージしたトレイテーブル。茎葉を思わせる脚部は、薄くアルミ鋳造した点が特長。レース柄などをデザインしたトレイはアルミ板、アクリル板を組み合わせたもので、脚部から取り外しても使える。製品「HK+01」(デザイン:紺野弘通氏)は、木製脚のサイドテーブル。アルミの天板は、金属とは思えないほどの温かな表情を見せる。製品「HK+02」(デザイン:紺野弘通氏)はほっそりとしたアルミ製の脚が印象的なトレイテーブル。天板に伝統着色した銅板を選んだり、オプションでレザーバスケットタイプを選ぶこともできる。高岡の金属加工技術が、現代的で洗練されたフォルムを可能にした製品だ。

 「KANAYA」は国のJAPANブランド育成支援事業(中小企業海外展開支援事業費補助金制度)に採択されており、来年1月にはフランス・パリで開かれる国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」に出展する予定。また、異素材を扱う県内外の企業との産地間連携に積極的に取り組んでいく計画だ。

 チーム「KANAYA」の駒澤義則高岡銅器協同組合理事長は、「インターナショナルブランドとして支持されることを目指し、13社は6組8人のデザイナーとともに、大きな可能性をもった魅力的な製品開発に果敢に挑戦していきたい」と話している。




問い合わせ
●KANAYA事務局(高岡銅器協同組合内)
TEL.0766-23-8210
FAX.0766-26-0875
http://KANAYA-t.jp/
http://www.doukikumiai.com/(高岡銅器協同組合)

●(株)TRUNK(首都圏プレスオフィス)
TEL.03-6804-1261
FAX.03-3403-2360

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